表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺、女子高生になりました  作者: アガッタ
第6章 俺、勉強を教えます
54/100

俺、勉強を教えます1 ~昼休みの憂鬱~

「あー……」

弁当を頬張りながら、私は大きくため息をついた。横で同じように弁当をつついている恵理も、私の気持ちを察したのか、深く頷いている。

「またテストかよ……なんで転生先でも、こんな憂鬱なイベントが待ってんだよな、まったく」

恵理がぶっきらぼうな口調で言った。期末試験まであと2週間。この女子高校生の体になっても、試験の重圧からは逃れられないらしい。前世で散々味わったこの感覚、まさかまた体験することになるとは夢にも思わなかったぜ。

「だよな。学生の本分ってやつは変わらねぇってか。前世で、試験勉強から解放されたと思ったのになぁ」

私が言うと、恵理は遠い目をしながら過去を振り返った。

「俺は前世じゃ、そんなに成績悪くなかったんだよな。特に英語と古文は得意だった。でも、数学だけは本当に苦手でさ……。何度やっても理解できなくて、いつも赤点ギリギリだったぜ」

恵理が数学のトラウマを語る隣で、私は苦笑いするしかない。実は私、前世では恵理とは真逆で、あまり成績が良い方じゃなかったんだ。特に英語は壊滅的だった。

「俺は逆だな。数学と物理はそこそこできたんだけど、英語がもう、全然ダメでさ。高校の英語教師の教え方がマジで下手すぎて、3年間、全く成績が上がらなかったんだよ。今でもあの教師のことは恨んでるぜ」

熱く語る私に、恵理は呆れたような顔をしている。しかし、私にとって、それは笑い事じゃなかった。あの英語教師のせいで、私は大学受験でも苦労したんだ。

「結局、何とか大学には進学できたものの、正直消化不良に終わったんだよな。だから、今世では、本気で東大でも目指してみようかと思ってんだ」

私がポロッと本音を漏らすと、恵理は目を見開いた。

「東大!? マジかよ、怜奈。やる気満々だな」

「ああ、今回は本気だぜ。どうせなら、徹底的に勉強して、悔いのないようにやり直したいんだよ」

私の決意に、恵理は少し羨ましそうな顔をした。

「俺は前世じゃ、大学に行けなかったからな……。今世では、絶対大学に行きたいんだよ。でも、何を勉強したいか、まだ全然決まってなくてさ」

恵理の言葉に、私は少しだけ真剣な表情になった。大学での専攻は、その後の人生を大きく左右する。前世の知識が役に立つとしたら、こういう時だろう。

「恵理、英語と古文が得意なら、語学系の大学とかどうだ? 外国語大学とか、文学部の中に英語英文学科とか、色々な選択肢があるぞ。あとは、国際関係学部とかでも、語学は必須だし、色々な国の文化とか歴史とかも学べるから、恵理が可愛いものが好きなら、海外の可愛い文化とか学ぶのも面白いかもな」

私がそう言って、いくつか具体例を挙げてやると、恵理は箸を止めて、遠い目をして考え込んだ。

「語学系か……なるほどな……」

まだ漠然としているようだが、何かヒントにはなっただろうか。恵理の進路が決まるまでには、まだまだ時間がかかりそうだな。

「まあ、とりあえずは期末試験を頑張るしかねぇな! 大学に進むには、まずは目の前の試験を乗り切らねぇと始まらねぇからな!」

私が気合を入れるように言うと、恵理も「そりゃそうだな!」と笑って、再び弁当を食べ始めた。屋上には、いつもの穏やかな時間が流れていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ