表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/8

7

オーディションはいわゆるオーディション番組というやつで、3か月間実施されその様子がネット番組となって毎週配信される形式となっていた。

書類応募者は10,000人近かったというが、俺は無事に書類審査を通過し、オーディションへ参加できることになった。

大学の春休みと被っていたことが幸いし、はみ出た部分は講義の出席率の調整やら友人への協力依頼やらで、なんとか学業にも影響なく参加することができた。



久しぶりに参加するオーディションということや、常に撮影されているということもあり、常に緊張が付きまとった。

更に、オーディション経過の情報流出や番組視聴者の反応などが分からないようにするためか、スマホなどの外部通信機器が没収されたため、それも大きなストレスとなっていた。


それでも、同じ夢を追っているライバルが大勢いることは、かなり良い刺激になった。

いままで受けたオーディションは個人的なダンススキルや歌唱力を見られるのみで終わっていたが、

今回は序盤から他の参加者とグループを組んで歌やダンスを披露することもあり、ライバルとしてだけではなく仲間意識も芽生え、互いに切磋琢磨して成長できることがなにより嬉しかった。


ウタ先生の「真人には真人のいいところがある」という言葉を思い出す。


あいつも上手い、こいつもセンスがある。

でも、俺だって最高だ!


他人と比べて落ち込んでる暇なんかない。

自分自身をもっともっと磨いて、審査員と、その先にいる大勢の応援してくれる人に自分の魅力を伝えよう。



3ヶ月のオーディションは、めまぐるしく過ぎた。

二次審査、三次審査と進んでいき、同じグループになってオーディションの発表をしたメンバーも大半が落選していった。


ほかの参加者と仲良くなる一方で、このなかに夢を叶えられる人間もいれば、叶えられない人間もいるということを目の当たりにし、夢の大きさを改めて思い知ることになった。



残るは最終審査。

参加者は15人となっていた。その中に、俺もいた。


全員が本気で夢を叶えに来ている奴ばかりだ。

何人が合格するかはまだ知らされていないが、誰が残ったっておかしくない。


もちろん、俺だって。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ