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俺のいいところって、なんだろう。

長い間ずっと考えていた。結局これという答えはまだ出ていない。

時には優しく、時には厳しく、いつだってほしい言葉をくれるウタ先生は、俺には俺の魅力があると言った。




「オーディション?」

「そう、私の知り合いのプロデューサーが日韓合同のオーディションをするそうなんです」


レッスン終わりに俺を呼び止めたウタ先生は、「オーディションを受けてみませんか」と提案してくれた。


「今の真人ならいけると思うんですよね」

顎に人差し指をつけて言う彼女。どうやらふざけて言ってるようではなさそうだった。


オーディションは勿論何度か受けたことはあったが、まさしく箸にも棒にも掛からぬというやつで、最近はダンスや歌の技術を磨こうとレッスン漬けになっていた。

今の俺ならいける?何故そう思うんだろう。

なかなか返答しない俺を見て、ウタ先生は言葉を続けた。


「だって、最近の真人、なんだか吹っ切れた感じ」


そう言われてハッとした。

確かに、他人と比べて落ち込むことは無くなった。

諦めずに努力していれば、自分も気付けないような自分の魅力を見つけてくれる人がいると知ったから。


「それに、オーディションはいいですよ。受かったらデビューできるし、落ちたとしても学ぶことは多いです」


そうだ。

オーディションに落ちて、腐っていただけの過去の俺とは違う。


「‥‥オーディション、受けたいです!」

「よかった!じゃあオーディションまでもっとビシバシいきますよ~!」


おーっ、と2人で拳をあげた。

夢を掴むチャンス、逃してはいけない!


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