第1話 幻想蠱惑の五魂樹海(ハナズオウ)
面白かったらいいな、と思い書きました。
是非読んでみてください。
第1話も結構修繕しました。すみません。
摩天楼=ダンジョンです。
『神なる超天使』の願いから数億年後・・・
世界は『ダンジョン攻略時代』に突入していた!
それは数多の異種族が心に『夢』と『憧れ』と『向上心』を携え、今まで積み上げては研鑽してきた実力を試す場として、または名声や富を得る目的として『ダンジョン攻略』に挑む時代である。
そんな、血を滾らせる『ダンジョン』という名のビッグウェーブに乗っている世界の真っ只中、快晴広がる太陽のお膝元では、
「着いたー!」
「着いたんだよー!」
一人と一匹が燥いでいた。
「活力と植物の都『リニアプラント』。様々な植物の恩恵で『進化』と『変革』を繰り返してきた唯一無二の大自然の力のみで成り上がって来た緑の都!!」
「花鳥風月なんだよ~。」
「そして俺達は今からこの地にある『ダンジョン』に挑むんだ!あの人の話してくれた物語のように、そしていつの間にか『夢』になり『憧れ』になった。俺は成し遂げるぞモンチャ。
俺の『夢』は変わらず『全ダンジョンの攻略者になる』こと!」キラキラ
薄い金髪で腰に一本の剣。
全身に鉄の鎧を装備し、隣には珍獣。
彼は『ダンジョン』に対して胸を大きく膨らませ、公衆の前で高らかに目標を宣言する。
そして、隣もまた、
「『包容』『癒し』『慈愛』の三つを象徴とする反面、その裏では『魅惑』と『後悔』を司る13本の内の一本。
植物をメインとするダンジョンの塔『幻想蠱惑の五魂樹海』
此処まで来るのに長かったんだよ。
思えば此処に来るまで『ダンジョンに挑むからもっと強くならきゃ』という理由で『ステータスをLⅴ26』まで上げて来たんだから。」
「あぁ、レベル上げは正直キツイ所もあったが全ては『ダンジョン攻略者』へと至るため、苦ではない!なら早速『ダンジョン攻略』に俺達も出発だ!行くぞモンチャ!」
「ちょ、ちょっと待つんだよ!まだ『アイテム』とか『ポーション』とか買ってないんだよ!」
「要ります?」
「要るに決まってるんだよ!いくらオイラが回復魔法や補助魔法が使えると言ってもサポートできる尺度には限度があるんだよ!!
だからここは切実に『アイテムショップ』に行って色々買い足すのが正解なんだよ。」
「なるほど・・・なら早く行こう!『ダンジョン』が俺を待っている!!」
「あっ!ちょっと待ってよルミナス!置いてかないでよ!マイペースなんだから~~。」
俺と相棒のモンチャは『リニアプラント』という密林に囲まれた大自然の都の中に入るや否や、『ダンジョン』に挑む為の最低限必要な『アイテム』を買い足す理由で人が縦横無尽に行き交うバザール区画へと入り込んで行った。
~リニアプラント・バザール区画~
『ダンジョン』ある所に人の影アリ、
緑と花が生い茂る都の中、バザールを展開している区画には俺達と同じ冒険者と多種多様な異種族が『ダンジョン』という一つの要素に群がり、買い物をしていた。
まさにファンタジーな光景だ。
俺達もその群がりに入り込んで早速『アイテム』を購入する。
「えっと『回復ポーション×10』と『魔力回復ポーション×10個』、『毒回復ポーション×20個』に『麻痺回復ポーション×10個』、『状態異常回復ポーション×3』ください。それと携帯食料と・・・」
数々の『アイテム品が並ぶ』露店の前、俺とモンチャは『ダンジョン攻略に必要なアイテム』を沢山且つ、重複して購入していく。
そして30分後・・・俺とモンチャは必要な物を全て買い足した。
その数50個以上である。
「買いすぎだろ!」と思う人もいるだろうが大丈夫。
モンチャが肩に掛けている『魔法の鞄』が全てを収納してくれるから、
「まいどー、おじさんもこんなに『アイテム』買ってくれて感謝の極みだね。」
「でもこんなお祭り騒ぎだと結構儲かってるんでしょ?」
「あたりめぇよ!今の世の中は『ダンジョン』一つあるだけで金で溢れる。商売しているこちら側からすると最高さ!『金のなる木』ってね、」
「確かにどこも『ダンジョン』があるだけで人が集まって来るんだよ。」
「ん?お客さんの隣に居るのって・・・もしかして『フリューゲル』か!?こりゃ珍しい種族だ!!」
「どうもどうも~なんだよ、」てへへ
大きな二対の白い翼を頭から生やし、兎と猫を足して2で割ったかのような二頭身なるモフモフ生物。
その名は『フリューゲル』、または『天使の使い魔』とも言われる珍しい種族だ。
故におじさんは目ん玉でも飛び出すくらいの勢いで驚愕する。
驚き過ぎだろ!
それと『フリューゲル』は主に『回復魔法』や『補助魔法』に優れている。
「おっと、取り乱して悪かったな。あまりにも珍しかったもので・・・それとお客さん、ポーションを大量に買い込んだってことは勿論挑戦するんだろ?『ダンジョン』に、」
「当たり前ですよ!未だ誰一人としてクリアしたことの無い神なる『ダンジョン』
俺はその『ダンジョン』を全制覇して『攻略者』になる!なのでまずは手始めに一番難易度が低いと言わている『幻想蠱惑の五魂樹海』に来たわけで、」
「『夢物語』や『向上心』も結構だけど、十二分に気を付けなよ。一度『ダンジョン』に潜った冒険者の内約40%は死んでるって噂だ。
弔う事も許されない苛酷で理不尽な世界とも聞く。
一番難易度が低い『ダンジョン』だとしても油断は禁物。これだけは覚えておいてくれ。挑むんだろ?」
「分かったよ。ありがとうおじさん。」
「おう、頑張れよ~!死ぬんじゃねぇぞ!!」
「ありがとう!」
「またねなんだよ~、親切なおじさん!」
『アイテムショップ』を開いているおじさんに別れを告げ、俺達は『ダンジョン』前に辿り着いた。
目の前には摩天楼があり、登竜門がある。
ここから先に足を一歩跨ぐだけで『ダンジョン』内部へと行くことになるだろう。
「緊張するなモンチャ。」
「でもここで引くわけには行かないんだよ。」
『ダンジョン』付近では、数多の冒険者たちがゴツイ装備を身に着けている姿が確認できる。
パーティーを組んでいる所もある。
万全を期して挑むつもりなのだろう。
そして俺達も同じだ。
俺とモンチャの二人パーティだが、きっと大丈夫。
先程モンチャも言っていたが、俺のレベルは26。
初心者じゃない。
強い攻撃魔法、身のこなし、剣捌き、技量、立ち回り、この日の為にF~Dランクのモンスターと沢山戦って身に着けて来た経験。
だから早々にやられることは無いし、寧ろ華麗に倒してやる気合がある。
「よし、入るぞモンチャ!」
「うん!」
一回深く深呼吸をする。
そして俺達は摩天楼の登竜門を跨ぎ、光の向こう側へと消えて行った。
人生で初めてとなる『ダンジョン攻略』、その華々しい最初の一歩目が踏み出されたのだ。
しかし、俺達はすぐに知ることになる。
イメージと現実は違うのだと、
所詮は理想なのだと、
俺達は初っ端から地獄を見ることになる。
『ダンジョン』
それは俺達が思っているより何倍も苛酷で熾烈を極めるまさに、命懸けの世界だという事を・・・
冒険者、ステータスカード能力値
ー------------
主人公、
名前:ルミナス
LV:26
種族:人間
年齢:18歳
性別:男
職:魔法剣士
MP(魔力):620
物理攻撃力:301(+20)
魔法攻撃力:324
スタミナ:220
筋力:240
物理防御力:263(+23)
魔法防御力:245(+11)
耐久力:230(+20)
敏捷:300
器用:23
魔法:雷、光
・【轟雷電軌】
・【エナジーボルト】
・【雷斬り】
・【雷帝】
・【ライト】
・【フラッシュ】
・【射止める光線】
スキル
・【金魔雷公纏う収束殿】
・【後光なる守りの盾】
装備
武器:鉄の剣
頭:なし
右手:鉄の籠手
左手:鉄の籠手
胴:鉄の軽鎧
腰:革ベルト
足:鉄のブーツ
アクセサリー:なし
ー------------
パートナー
名前:モンチャ
LV:21
種族:フリューゲル
年齢:???
性別:男
職:治癒強化術士
MP(魔力):636(+16)
物理攻撃力:0
魔法攻撃力:284(+32)
スタミナ:153
筋力:146
物理防御力:218
魔法防御力:230
耐久力:74
敏捷:127
器用:19
魔法:回復魔法、補助魔法、
・【ヒーリング】
・【癒しの鐘】
・【現身】
・【二回攻撃】
・【敏捷強化】
・【耐久力強化】
・【攻撃力強化】
・【防御力強化】
スキル
・【天なる幸福の楽園】
・【魔導士の恩恵】
装備
武器:魔導書
頭:なし
右手:なし
左手:なし
胴:なし
足:なし
アクセサリー:なし
追加効果(魔導書)
・MP(魔力)増量+16
・魔法ダメージ+32
この物語の『ダンジョン』というのは世界中で注目を集めている概念。
その集合体の様なものになっています。
数多の冒険者たちが色んな感情を携えて挑んでも敵わない、文字通り『神レベル』の『ダンジョン』である。