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アルカナレジェンド・億年ダンジョン~神なるダンジョン攻略せし者、全に挑む~  作者: 十五夜の月
第1の神なるダンジョン「癒され、惑わされ、心を強く真っ直ぐに、」
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第17話 パーティ名を考えよう・・・

「唐突だが、パーティ名を決めないか?」


「どうしたのルミナス。急にそんなこと言って、」


「いや、ほらせっかくパーティ組んでるのに名前も無いんじゃ味気ないじゃん。」


「と言われても急には思いつかないぞ。」


「そこは工夫と発想力で補ってもらって、」


「はっはー!俺はあるぜ!」


「あるのかよ・・・」


「せっかくだからかっこいい名前にするんだよ。」


「安心しろモンチャ。実は俺も思ってたんだよな。パーティに名前があった方がかっこ良いし周りから注目の目で見られるかもと、」


「あくまでも人気獲得の為なんだ・・・」


「俺の考えるパーティ名、それは!『正義(ジャスティス)』だ。」キリッ


 気取ってる風に案を出して周りを無言という名の重力力場へと引きづり落とすフォーリン。

 完全に"してやったり"感が強いが、本人はマジだ。


「私は『魔法隊(マジシャンズ)』がいいな~」


「なんかその名だと『魔法使い(ウィザード)』であるアレイヤ(あなた)がこのパーティのリーダーみたいなポジションだわね。」


「いいじゃない!でもどうしても嫌だって言うなら『モンチャを癒そう同好会!』にしよう!」


「絶対に嫌だ!!なんだよ!」


「・・・あれ?無視かお前ら?」


「それなら僕は『疾風怒涛』がいい。風のようにしなやかで美しく時には強く、時には速さを持って相手を翻弄するエルフの特徴を少し取り入れた名だ。」


「少しじゃなくて殆どエルフだな。」


 俺は早くパーティ名が決まると思って提案してみたが案外皆やる気に満ちてる?ようだ。

 特にケビンやアレイヤあたりが本気で考えてる。


 そんな中、フォーリンは無視されている。

 意外にもダサい名前だったのか、それとも気に入らなかったのか、理由は不明だがフォーリンが発言した『正義(ジャスティス)』の後、若干だが白けた空気が場を支配した。


 怖い。


 それから名前を決めるのに一時間が経過した。

 早く出発しろ!と思うが、大丈夫だ安心してくれ。

 発案者の俺が一番思ってるから!!


「全然決まらないんだよ!」


「いや、せっかくパーティ名を決めるんだ。かっこ良くしたいだろ。しかし俺の発案は全部ボツってるが・・・」


「そんなに言うならモンチャんが決めてよ。私はモンチャんが決めた名前が良いな~~」


「なっ、そんなこと急に言われても・・・なら、」


 モンチャは苦渋の表情を浮かべながら渋々考える。

 このパーティに相応しくも合っている名前を、

 そして最終的にモンチャが出した答えはとは、


「いつもニコニコ騒がしいパーティだから『賑やか隊』何かどうなんだよ。」


「良い!!」(興奮)


「お前はオイラが提案したものならなんだって良いって言うつもりだったんだよ!!」


 一向に決まる気配がない議論は時間だけが増していく。

 それに痺れを切らしたブライアンが口を開く。


「もうモンチャが提案した『賑やか隊』で良いんじゃないか?俺は別に可愛くて好きなんだが、」


 一同まさかの発言に硬直。それもそのはずだろう。

 褐色肌で筋骨隆々のゴツイ体躯。

 全身にはミスリル性の装備に大盾。

 声色は低音ボイスだ。


 そんなブライアンが"可愛い"発言。

 みんな目を丸くして再確認を求める表情をしている。

 しかし俺は納得した。


「うん、じゃあそれに決定しようか。」


「なにいいいいいいいいいいい!」


 一時間以上議論して出した答えが『賑やか隊』

 かっこいい名前や可愛い名前、自分を主張するような名前を頭絞り出して発言したというのにそれが無に帰した。

 皆はその答えに驚きを露骨に表すが、暫しの時間を要した後冷静になり考えた結果、こうして無駄に時間を費やすのは本当に無駄しかないと判断し、妥協して納得した。


 これにてパーティの名前は『賑やか隊』に決定!!!


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[一言] 賑やか隊!
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