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どうも、邪神です  作者: 満月丸
冒険者編
51/120

冒険者してますね

さて、翌日のこと。

どこかで何かをしていたらしきネセレは、いつの間にか部屋に戻っていたようだ。豪快に鼾をかいて寝ている彼女をなんとも言えない目で見てから、ハディ達は朝食を取りつつ朝市で携帯食料などを買い込んだ。予定では今日出立し、このまま南へと向かっていくからだ。塩漬け肉、乾パン、干し果物、ナッツなどの木の実類を新たに買い込む。あらかじめ用意しておいた分は今日から消費していくので、今買っているのは旅先で消費されることになるだろう。

市場は朝でも賑やかしく、農場で採れたての野菜や果物の箱や、朝市で港からやってきた魚の樽詰め、はたまた狩人が狩ってきた動物の精肉が露店屋根から吊り下がり、通行人達の興味を注いでいる。ハディにはあまり関係のない品物だが、それでも興味につられてトマトっぽい野菜を一つ買ってみた。

一口齧れば、水気が溢れる酸味の強い食べ物で、仄かに甘みがある。


「ん~、なんか変わった果物だよな。昨日の煮込みもそうだったけど、この辺じゃ一般的なのか?」

「…まあ、一般的ではありますね。一般の暮らしというのがどの程度なのかは、正直知らないのですが」


ケルトの記憶の中で、食事とは砂の混じった水と薄味のスープという、おおよそ貴族とは思えない代物で成り立っている。たまに豪勢な代物もあったが、どちらかと言うと質素な食事の方が印象深い。彼が痩せ型なのも、幼少期の食育と関係しているのだろうか。


露店を冷やかしてから宿に戻れば、既にネセレは起きていた様子で、酒場で朝飯をかっ込んでいた。スプーン以外では手づかみ鷲掴みが基本なこの世界、ガツガツと頬張る彼女の食べ方は見ていて爽快である。

…なお余談だが、カロンのテーブルマナーは一般人から見ればとても上品なので、どこかやんごとない地位出身の者だと信じられている。


ネセレは開口一番、睨みをつけてこう言った。


「おいクソガキども、なんか喋らなかっただろうな」

「何かって?」

「いろいろだよ。あのクソジジイのこととか」

「ああ、昨日の夜にここで聞かれたから答えたよ」

「クソガキ、なんでバラすんだよ。アタイの沽券に関わるだろうが」

「だって言うなって言われなかったし」

「くたばれ」


悪態つきながら肉を頬張るネセレに、ハディは小首をかしげる。


「ネセレってここで大暴れしてたんだよな。なんで北大陸に渡ったんだ?」

「あぁ?…そりゃ、アレだよ。ここらじゃアタイに敵う奴が居なかったからだ。限界がどこまであるか試してみても、どいつもこいつも腑抜けてて相手にもなりゃしねえ。しまいにゃ、アタイの名を知っただけで無条件降伏する始末。そういうのにウンザリしたんだよ」

「ふぅん、つまり強敵を求めて出ていったってことか~。それじゃ、あのドラゴンと出会ったのって、ネセレにとってすっごい良いことだったってことなんだな」

「………」


ネセレは少しだけ手を止めてから、鼻で笑う。


「ま、そうだな。初めて出会った時に、あのバカを食わなくて良かったって今なら思うぜ」

「……食べるつもりだったんですか?ドラゴンを?」

「珍味だろ、ドラゴンなら。調味料さえありゃぁこの世に食えねえもんはねぇよ」


大概に暴論であるが、何でも食べる大食感なネセレが言うので、なんだか本当にそんな気がしてくる。しかし、そんなネセレでも流石に一線は超えていないのが、まだ救いか。


「フェスベスタは良いライバルだよ。実際、あれのリベンジで無茶苦茶やりやがったからな。火山噴火させたり、魔法で隕石落としてきたり。人間じゃ不可能なことを連続してやりやがるから、流石にアタイでも死を覚悟したぜ」

「と、とんでもないですね、ドラゴンというのも…」

「そんで、それをいい思い出みたいに語るネセレも大概だよな」

「ともあれ、フェスのおかげで人生で張りができた。帝都の貴族相手に盗みをやって、裏路地のクソどもを処理して、フェスに喧嘩売って全力を出し合って開放感に浸る。まあ、悪くない生活だったな」


どこかしみじみと語るそれに、なんだか年寄りめいた印象を受けてしまう。


「それじゃネセレは、カロン爺さんと一緒の今は満足してないのか?」

「………ちっ」


舌打ち一つ。ネセレは少しだけ苛立たしそうに、しかし好戦的に表情を歪める。


「世の中、絶対に勝てない相手が居るってのは、ガキの頃に叩き込まれたぜ。あのインチキジジイに本当の意味で勝てる奴なんざ、この世に居ないってのもな」

「あれ、でも爺さんに挑戦してるじゃん。勝てないってわかってるのに」

「ちげえよ。あのジジイ本人には勝てねえが、あのカロンには限界があるから勝てる。そういうこった」


意味がわからず首をかしげるハディとは裏腹に、ケルトはしみじみと頷く。

人の身で神に勝つことは無理だろうが、化身に勝つことは可能だろう。そういう風に、カロン自身が作っているからだ。とはいえ、神の化身に打ち勝つなど、よくよく考えてみれば神の領域に片足を突っ込む次元の話なのではないか、と思い、ケルトは少し遠くを見る。つくづく、自らのパーティは人外が多い。


※※※


食事を終えたネセレが出立を宣言し、その通りに一行はラドリオンを出ることとなった。なお、出る際に検問の衛兵が「昨日の夜にスラム街で抗争があって、組織が一つ潰れた」という噂話をしていたのが印象的だったが。なお、おそらく渦中の人は知らん顔である。


さて、ラドリオンを出て、一行は南へと街道を下っていく。


南大陸は北大陸と同じくらいの面積だが、北よりも森と山と丘が多い。平野が続くケンタック周辺と違い、ラドリオンの東から南にかけては大森林に覆われているのだ。なお、ラドリオンから西の街道を進めば古代王国の史跡が残っており、その更に西の大河を超えた渓谷の向こうに半獣のヴェシレア王国が存在している。もっとも、今回は行く予定は無いのだが。


一行は徒歩で歩き歩き、依頼にあった山村へと向かう…なお、無尽蔵に資金提供する太っ腹な同行者が居ないので徒歩である。基本、乗り合い馬車、しかも屋根ありの馬車は高値なのだ。少なくとも金銭感覚がまともな一般人である三人は、節約を心がけながら徒歩の旅を続けていた。

途中、何度か魔物に遭遇したが、ネセレは手を出さなかった。このパーティではそれが基本である。なにぶん、ハディとケルト以外の者たちが人外レベルなので、勝負は一瞬で終わってしまうからだ。ハディ達が空飛ぶ巨大な蜂っぽい魔物を叩き落とす間、ネセレは暇そうに欠伸をしていた。

魔物の出現率は一定の法則があり、魔王が退治された年を0とするならば、年々それが増えていく傾向がある。現在、以前の魔王が倒されて既に300余年。平野を歩けば1~3日に一度は遭遇する時期である。魔王討伐直後ならば、一週間以上を旅していても魔物に出会うことはない。なんとも、どこから来てどこへ行くのか、不思議な存在である。


「こっちって村や街が少ないんだなぁ」


暑さが顕著になって来た頃合い、森の中に入った街道でハディがぼやく。北大陸では街道のいたるところに街や村があり、土嚢で作られた城壁で囲まれていたのだ。しかしこちらではそうでもないらしく、ここに来るまでの間、宿泊できた街は2つだけだ。

その疑問には、暑さからローブを脱いで肩に掛けているケルトが答える。


「南大陸における帝国の領地は、かつて「夜の民」との対立の際に得たものとされています。ふぅ…つまり、ここは元々は敵地だったのですよ」

「へぇ…そんじゃ、村とかが北大陸よりも少ないのって、その辺が問題なのか?」

「ええ。それと、仲がよろしくない半獣圏とも被ってますからね。あまり村々が出来ないのも無理は無いことかと」

「って言っても、スパイスはこっちでしか作れねぇから、交易商隊が盛んなのは変わらねえけどな。ま、交易してんのはもっと北の街でやってやがるから、商人はこんな場所までは来ねぇんだが」


スパイスは比較的高値で売れるため、この周辺の村々はこぞって栽培しているようだ。そして村々の者たちが集団でそれを街まで売りに行き、商人が買い取ってラドリオンやケンタックへ運んでいる。

今回の目的地は、その村の一つなのである。


「しかし、ここより南の場所となると…大きな街は無かったと思いますが」

「街はねえな。夜のなんちゃら~ってのと戦争で使ったっていう大きな砦があるくらいだ。ま、連中が一夜で消えちまったから、今じゃ放棄されて駐屯兵も少しだけって話だがな」

「ふうん、村を探して手がかりがなかったら、そこまで行かなきゃいけなさそうだな」

「…私個人としては、そのまま取って帰りたい気分になりますが」


暑さでバテ始めているケルトの弱音に、ハディも思わず笑って同意してしまう。どうにも、南大陸出身でも北側と南側では気候が違いすぎて、ヘバッてしまうようだ。しかも、ここ連日になって雨が振り続けるし、湿気が高くなってきたので雨季が近づいているのかもしれない。今も曇り空で、ここ数日の雨のせいで地面がぬかるんで仕方がない。

滑りそうになるのを杖で持ちこたえながら、ケルトは疲労困憊しながら山道を歩いていく。そもそも、人類の規格外なネセレはタフだし、ハディは吸血鬼でその辺の機微は鈍くなっているので、まだまだ元気ではある。このパーティでまともなのはケルトだけだったりする。


さてはて、南に下ること8日あまり。ケルトの魔法で涼みながらも野宿を繰り返しつつ進み、舗装もまばらな街道の分岐路を西に向かえば、その先は山へと続く道のりである。

この山はかつて「帝国」と称されていた古代遺跡の残る山なのだ。史跡が学者などのお偉いさんの目に止まり、世に出て幾数年。名所の一つとして目されているのだが、いかんせんヴェシレアとの関係悪化やアクセスの悪さから人通りは一切ない。一応、史跡から北に向かえば王国史跡とぶつかるのだが、あちらは国境付近なので通る者も居ないという。

その山へ少し登った場所に、件の村があるはずなのだが。


「な、なんでこんな場所に…村なんて作ったんですかね…!」


山登りでゼイゼイ言ってるケルトが愚痴っている。かつてよりは改善されたが、体力が無いのは相変わらずのようだ。

雨水が流れ落ちる、舗装もされていない広い山道を昇り登って5日と少し。

ようやく過酷な山登りは終わりを告げ、一同は頼りの途絶えた村へと、辿り着いたのであった。



※※※



「ここが例の村か…人の気配が無いな」


ハディは呟き、村落の中を見回す。

文字通り、人っ子一人居ない。気配すら感じられないのだ。

山間だが木々に囲まれ、その開けた場所にこの村はある。少し離れた場所には栽培中の何かの木々が等間隔で植えられ、同じく大きな畑などが緩やかな傾斜に隣接している。農具はそこら中に放り出され、使用していたはずの人の気配はない。城壁とも言えるものは僅かな土嚢が積まれた心細い代物で、こんなので良く今まで無事だったな、と思ってしまうほどである。建物も漆喰かひび割れた土壁に藁葺き屋根、強度的に不安しか感じない。家屋の上で、取り残されたカラスがカァカァ、と物悲しげに鳴いている。


そんな疎らな家屋の扉…扉が無い家も多いが、そこから中を覗くも。人気はやはりない。薄暗い室内で、灰の積もった竈や雑貨が散乱している。灰を調べてみるが、温かみは一切感じず、ずっと前に燃え尽きてそれっきりなのだと感じた。台所は食堂兼居間でもあるようで、並べられたテーブルの上には出された食器が虚しく置かれている。奥の間は寝台が数個あるだけだが、おそらくこの家屋の住人は3人家族なのだろう、という事がわかった。


「おい、ガキども。こっち来てみろ」


ネセレの声に、ハディは家を出てそちらへ向かう。

ネセレは村の中央の大きな家屋の下に居たのだが、そこの地面に膝を着いて何かを探っている。

同じくやって来たケルトが尋ねた。


「何かありましたか?」

「雨のせいでわかりづれぇが、軒下や家屋内に足跡が複数。…おそらく最近の代物と、随分前の代物だ。だが、不思議と争った形跡は一切ねぇし、血痕の跡もありゃしねぇ」

「足跡?冒険者のものでしょうか」

「おそらくはな。旅慣れたモンが履くブーツの時点で、おそらく例の音沙汰なしの冒険者どもだ。農民じゃねえよ」

「じゃ、あいつらはここに来てたって事か。それじゃ、俺達と同じように調べて、村の人達を探しに?」

「たぶんな。こんだけ手がかりがねぇとなると、連中も近場の村か、或いは南にある砦に向かったに違いねえ。少なくとも情報がなけりゃ、判断も出来ねえし」

「村人が消えたのは、その…魔物という可能性は」


ハディの事を思ってか、やや歯切れ悪いケルトの問いに、ネセレは首を振る。


「こんだけ痕跡がねぇとなると、魔物って線は無いだろうな。あのアホ連中に、流血にならない方法で村人全員を連れ去るような芸当が出来るとは思えねぇからな。まあ、そういう新種の魔物がいたってんなら、わからなくもねぇが」

「…現状、根拠の無い説は考えるべきではないでしょうね。情報が少なすぎます。なにより混乱しますし、予測程度で済ませておきましょう。問題はどこへ連れ去られたか、ですが」

「夜逃げって事は無いのか?」

「ねえだろ。夜逃げなら家財道具一式、せめて金銭だけでも持ってくだろうが。どの家も小金は大切に仕舞われてたぜ」


肩を竦めて言うネセレに、ハディとケルトは胡乱げな目線を向けた。


「…ネセレ、まさかとは思うけど」

「はぁ?バカ言えよ。なんでアタイがあんな銅貨数十枚程度の端た金をチョロマカすんだよ。盗むんならもっと大金、せめて銀貨数十枚以上って相場が決まってんだよ」

「それはそれでどうかと思いますが…」


堂々と窃盗宣言する辺り、やはり盗賊なのだな、と二人は思った。

ともあれ、気を取り直すようにケルトは咳払いしてから、周囲を見回しつつ口を開く。


「現状を整理しましょう。まず、この村落では村民が一斉に消失、もしくは自ら出ていった形跡がある。争いも無く魔物の仕業とも思えない為、彼ら自身が自らの足で出ていった可能性の方が高い。なお、山賊などに襲われたという可能性も除外します。連中に襲われた割には無抵抗すぎますし、多勢に襲われたのなら略奪が行われなかった不自然が残りますから」

「金目当てじゃなかったって可能性は?」

「人間を捕まえて、嫌な言い方ですが保管・管理する方がよほど手間が掛かるでしょう。奴隷として売るにしても、ここから連れて行くまで凄まじい距離が掛かります。ラドリオンで売買など論外。あそこはいろいろと厳しいですから」

「確かに、薬を持ち込むのにも難儀するからな。流石は侯爵閣下の膝下ってわけだ」


ネセレの皮肉に、少しだけケルトは眉を顰めた。


「…話を戻しましょう。ともあれ、一ヶ月以上前に村民が消息を絶ち、それがお上に知れて冒険者が雇われました。そして彼らがここにやってきた。そこまでは確実ですね」

「だが、そいつらも消息が消えたって事は、この先になにかあったのか、或いは連絡できねえ状況に陥ったのか」

「雇われた冒険者はジャドさん達でしたね。あんな感じですが、彼らの実力は保証できます。下手を踏んで死ぬような真似をする方たちではないでしょうし、そんな中堅どころの彼らが何の音沙汰もなく消えるというのも奇妙な話ではあります」

「つまり、俺達もその後を辿れば、冒険者…ジャド達と同じ状況になるってことか」

「十中八九な。…提案だが、これで帰るってのはどうだ?これ以上、首突っ込んでもいい事無しだと思うぜ。盗賊の勘だがな」

「…たとえ良いことなしだとしても、せめてジャド達がどうして消えたのか、原因は魔物なのかどうかくらいは調べないと、話が始まらないと思う。魔物が原因なら、情報を持ち帰らないと侯爵から謝礼も貰えそうにないし」


ハディの言葉に、ネセレは舌打ち。金を引き合いに出されれば、戻る理由が無くなってしまう。とはいえ、進んだところで何があるとも思えないので、ネセレとしてはさっさと帰りたいというのが本音なのである。


「………ん?」


不意に、ネセレが眉を歪めて顔を向けた。

不思議に思う二人へ掌を掲げ、静かにするように合図をする。次いで、ダガーナイフを抜いて、ネセレは足音を消しながら離れた場所にあった納屋へと近づく。

そして緊張する二人が見守る中、ネセレは思いっきり納屋の扉を蹴り壊し、即座に中に入って叫んだ。

しばし中でドッタンバッタンと大きな物音が続き、それに警戒しながら二人は近づく。手を出さないのはネセレの強さを信用しているからだ。むしろ、下手に手を出せば怒られる。


「…ネセレ、いったい何が居たんだ」

「へっ、ようやく大人しくなったぜ」


見れば、納屋の中でネセレが誰かをロープでぐるぐる巻きに縛り付けていたのだ。呻きながら猿ぐつわまでご丁寧に噛まされて、その人物は呻いている。


「…って、人間ではありませんか!?」

「あん?見りゃわかるだろ、それくらい」

「農民、って恰好じゃないな。ひょっとして俺達と同じ冒険者?」


む~む~!と叫ぶその人物は必死に肯定しているので、一同は顔を見合わせてから、とりあえず猿ぐつわだけは外した。


「んで、お前は誰で、なんでこんな場所に隠れてやがった?」

「…ぷはっ!?か、隠れたって…わ、私は…」

「おおっと、言っとくが下手な真似をするなよ。変な動きをした瞬間にその舌切り落としてやる」


ギラリと光るナイフをちらつかされ、相手は非常に怯えているようだ。


「ネセレ、あんまり脅かすなよ。っていうか、不審者って決まったわけじゃないし」

「あぁ?こいつが侯爵の雇った冒険者ってんなら、なんでこんな場所で一人だけで居るんだよ。こんな何もない場所に」

「ま、待ってくれ…!とりあえず私の話しを聞いてくれ!?君達に敵意があるわけじゃないんだ!!」


そして、その女冒険者は叫んだ。


「きゅ、吸血鬼に追われているんだ!!」


その一言に、ハディ達は思わず顔を見合わせた。




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