1ページ目 全ての始まり
これは世界を動かせるようになった最強の妖怪による日記である。
人外や能力持ちが隔離されて生活しながら、多くの戦いに巻き込まれてきた。
イカれた世界で私が世界の頂点になるまでを日記に残す。
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1年目2月15日
全ての始まりである白百合優はこの日に義理の10人兄弟になった。
その家の両親や親族は残されてこの世にいないので、自動的に長女になった優が当主して白百合邸の管理も含めて仕事をすることになった。
「源氏、私は16歳よ。全然分からないから色々と任せるわね」
「かしこまりました。お嬢様」
洋風のお屋敷に似合わない着物を着こなす優がそう言うと、執事長の黒井源氏は頭を下げて代わりに仕事を始めた。
それを確認してから当主様は家族の集まる一階の大広間に向かった。
そこの前に着くと扉を開けてみんなに声をかけた。
「みんな、今日からよろしくね」
夢を操れる神のような妖怪〈夢想妖怪〉である優は笑顔で挨拶した。
「あっ!お姉様だ!」
「我らがお姉様だ!」
双子のように振る舞うレンとルン。
優の自慢の1番の下の弟と妹で、〈花の妖怪〉のレンと〈人形魔術師〉のルンだ。
「あっ、お姉様ですね」
「お姉様、よろしくお願いします」
兄弟の8番目〈烏天狗〉で六女の恵と、兄弟の7番目〈夢魔〉で次男の楽斗は優に微笑みかけた。
「お姉様、立場を重くしてごめんなさいね」
「俺達は何も出来ないんだ。決定権もお姉様に渡して正解だ」
ソファーに座ってそう言うのは兄弟の5番目〈陰陽師〉で元からお嬢様の四女秋菜と、兄弟の4番目〈人間〉で異能持ちの長男新海だ。
「本来ならお姉ちゃんがやる立場なのに、義兄弟で長女にしてしまってごめんなさい」
そう言う彼女はこの白百合家に元からいる人で、兄弟の6番目〈冬神〉で五女の雪菜だ。
この場には居ないが、兄弟の2番目〈人間〉で現代の切り裂きジャックと呼ばれる次女ヒカリと、兄弟の3番目〈毒人間〉で三女のアカリもいる。
「ヒカリが嫌がって私に押し付けたのだから仕方ないわよ。まったくあのイギリスの迷惑者は...」
長女の優も悩ませるアホな妹達はちょうどイギリスにいる。
そして、問題を起こして逃げて帰国しようしてる最中だ。
「まぁ、いいか。触れた物を切るヒカリと何でも溶かす毒のアカリだからね」
「それを放置していいの?」
長女はもうあの2人のことで悩むことをやめた。
それにヒカリの実の妹である雪菜がツッコミをいれた。
そんな兄弟の前で優は目的を発表することにした。
そのために扉が開いてるか確認してからみんなに向けて言った。
「さて、白百合兄弟になったから私のしたいことを言わせてもらうね」
笑顔でそう言うとここに来るまでに色々と奇跡を起こした優に視線が集中した。
なにせ優は死んだはずなのに生き残っているし、ネットの海は広いはずなのにこのメンバーを揃えてしまった。
そんな兄弟の頂点にふさわしい者の言うことなら、一度は聞く価値があると思うだろう。
「私はまずこの国の中心に人外の隔離空間を作りたい。そのために今の総理大臣は夢を叶えて総理にしたから言うことを聞かせられる。でも、条件として白百合の全員を説得しろと言われてる。だから、私について来てくれる?」
いきなり大きなことをしようとする長女に妹達は何も文句を言わなかった。
願いを叶える能力の〈夢の支配〉ならほぼ何でも出来るのを知っているから。
「新海、お姉様について行きます」
「秋菜、お姉様について行きますともぉ」
「雪菜、お姉様に苦労をかけてるから恩返しです」
「楽斗、お姉様のお考えに従います」
「恵、お姉様の思いのままに進んでください」
「レン、私の男装を許してくれたお姉様に従います」
「ルン、僕の女装を許してくれたお姉様の好きなように」
こうして当主で長女の優はここにいる全員の許可を得た。
残りの2人にも電話で許可をとった。
「ヒカリ、我らがお姉様の意向に従います」
「アカリ、それが劇毒になら無いことを信じてお任せします」
これで総理大臣が言った「兄弟全員の願いとして提示しろ」を達成できた。
これからこの国は優によって姿を変える。
そう、ここから全てが始まった。