居ない彼女のおもいで巡り
みてくれ(笑)
「ねぇ…私のどこがすきなのー?ねぇってばー」
あいつは毎回この質問をしていたいつもいつも言っていた。だけどあいつはもういない。あの、かわいい声、仕草、匂い、ギューッとした時の幸せな気持ち。あいつはもういない。
そんなこと考えているとあいつと会った場所に来た。あいつはここで道に迷ってたんだっけ(笑)
それで俺に道を聞いたんだ。
「すみません◯◯××△△は何処ですか?」
そうそうあいつはこう言ってきたんだ。この道で。そしてお礼がしたいって言って俺に連絡先を教えたんだっけ。それがあいつとの関係の始まりだったなぁ。
俺はそのことを考えながら家への道をひとりで歩く。
夜ベットに入り寝ようとしたら抱き枕が目に入った。あいつがいつも俺の部屋に来た時にいつも抱いて座っていた。俺はそれを抱いてるあいつを見てニヤニヤして。
「なにニヤニヤしてんのよ」
って言われて、恥ずかしくて誤魔化した。あの時俺は誤魔化さずに、可愛いって言えばよかったのか?そして俺は誤魔化しながら抱き枕を抱いているあいつをぎゅーっとするのが好きだったなぁ。あぁ可愛かったなぁ。くそッもう一回会いたいなぁ。
いつの間にか寝ていた。顔を洗いに洗面所に向かうと涙跡が出来ていた。泣いてたのか。俺。
ピンポーン♪
インターホンが鳴った。誰だ?と思い見てみると親友の直樹だった。直樹は俺の部屋に入ってくるといきなり。
「おい隼、いつまでぐちぐちしてるんだよいい加減にしろ!!」
直樹はそう言って俺を殴った。痛かった。全然痛くないのに痛かった。心に響いた。直樹は遼と幼馴染みだったかな。あいつはいつも直樹のことを気にかけていた。彼氏の俺と同じくらい。直樹は元々あいつのこと好きだった。俺があいつに告白して付き合ってから直樹は俺と仲が良くなった。意気投合した。
「悲しいのがお前だけだと思ってんじゃねえ!遼は!こんな事を望んでる訳じゃないだろ!」
直樹はそう言うと出ていった。
「そんなこと俺が一番は分かってる!!!遼は!遙は!俺が殺してしまったんだ!遼が!言ったことを!無視せずに!俺の気持ちを!伝えたら良かったんだ!俺は!俺は!遼が!」
叫んだ。心の中の思いをそのまま声で叫ぶという形で吐き出す。俺はいてもいられなくなって外に出た。ボケっとしながら歩いてると、公園についた。
あれは冬だった。あいつと仲良くなり始めて3ヶ月位たった頃だった。その日はあいつと公園で遊んでいた。冬で公園の木はイルミネーションで輝いていた。地上に空が落ちてきてそこは俺達しか居ない。そんなことを考えるような、幻想的な雰囲気だった。あいつは、俺に微笑みかけて
「どーしたの?」
それで俺はあいつの顔を見て思わずこう言った。
「お前のことが好きだ。付き合ってくれ。一目見た時からお前が好きだった!」
そう言うとあいつは涙を目にいっぱいに貯め俺にこう言った。
「はい!貴方のことが私も好きです。一生すきです。死ぬまで貴方のことを愛します。」
そうして俺達は付き合ったんだったかな。
あ、もう夜だ。あいつに会いたい。あいつの声が聞きたい。あいつに会ってぎゅーっとしたい。
その日の夜夢を見た。不思議な夢だった。
「隼?元気?私はね幸せだったんだよ?隼はいつも私を気にかけてたね?私は貴方の優しさを知ってる。だからさ隼が私のことを気にして次に勧めないのもわかる。でもね?私はそんな隼見たくないや。あの時私を好きでいてくれてありがとう。」
あいつが俺の夢の中に出てきてあいつは俺を励ます夢だった。あいつは今の俺を望んでないのか?
俺は寝た。
翌日俺は歩いていた。目的地に着いた。そこは何の変哲もない道路だ。あるひとつを覗いて。あるガードレールの部分が凹み赤くそまっている。
春だった。あいつは俺に話しかけていた。だけど俺はそれを無視して寝ていた。春の暖かい日だった。あいつは俺が無視してるのを怒ってあいつは買い物に行った。あいつはそのまま帰ってこなかった。遅かったのでで心配して探しに行くと人が集まっていた。なんだ?と思って見るてみると遼が血まみれで倒れていた。
「遥かぁぁぁぁぁ!!!」
俺はそこに駆け寄った。そうすると遼はまだ息をしていて俺にこう言った。
「ハァハァ……あ、はや…君……怒って……ごめ……んね?……私……ね?貴方……に出会えて……幸せ……だったよ?……私……貴方……に会って……から……毎日が幸せ……だった……」
「もういい!喋るな!」
「ごめん……ね?……私……天国……で待ってる……ね……あ……これ……一緒に食べようと……買ったんだけど……食べれなかった……最後に……キス……して?」
「キスならいくらでもするから!最後とかいうな!ほら!」
チュッ……。
「……ありがと……大好き……だ……よ……。」
「遥かぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」
遼はここで俺の腕にだかれて死んでしまった。遼……会いたいなぁ。
遼……。
俺は次の日から心を入れ替えた。俺は遙のことを忘れないようにして頭に残しながら生きていく。
サァーーーー
風の音がする。
その中から声が聞こえてきた。
「ふふ……がんばって。」
そんな気がした。
俺はいなくなったあいつとの思い出を胸に残し。
それでも俺は生きていく……。
結構頑張ってみました。