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SUMMER CAMP  作者: 伊崎瞬
第1章
6/8

第6話

「お客様、お食事はお肉とお魚どちらがよろしいですか?」

「ビーフ、プリーズ!」


治田先生とキャビンアテンダントのやり取りだ。映画を見ていたらちょうどキャビンアテンダントの方が来て食事を持ってきた。僕も遥香はお肉を頼んだ。そして先生もお肉を頼んだ。しかしわざわざ英語で言わなくてもいいと思う。出発前の英語の時間で海外で使える英語講座を勝手に開いていた。そこで「ビーフ、プリーズ!」「フィッシュ、プリーズ!」を一人で連呼していた。


「先生なんでわざわざ英語で頼んだんすか?」

「先生が生徒にお手本を示すためだ。」

「そんな、別にここでじゃなくても……ねぇ、お兄ちゃん?」

「本当だよ。ま、いいか。」

ちょっと口を出してきた遥香のほうの座席の液晶を見てみれば同じ映画を見ていた。

っていうかこれは2人で見に行ったやつだ。

食事を済ませてのこりの2時間を眠って過ごした。



「お兄ちゃん、起きて。」

「……んっ……あ……」

「もうすぐ着陸ですよ~」

「あ、はいはい。」

遥香に起こされた。結局映画を見ながら途中で寝てしまったようだ。画面が映画を選択する画面でとまったままだ。だが、もうすぐ映画サービスが終了するとのアナウンスがあった。


「シートベルトをお閉めください。シートベルトをお閉めください。」

キャビンアテンダントの方が着用を促しながら通路を進んでくる。

パッと横を見たらまだ治田先生がまだ寝ていた。もうすぐキャビンアテンダントがくるので急いでたたき起こした。

「先生、先生!おきてください!」

「ん……」

「また注意されますよ。」

「お客様すみません。まもなく着陸いたしますのでシートベルトをお閉めいただいてもよろしいですか?」

「ぅ……ん……あっはい。すみません」

『だっせー』

またはもった。

「そんなところではもるな。」

そうするとまもなくシートベルト着用のサインが出て、到着地であるハワイのホノルル国際空港が遠くに見えてきた。


「ワイハ~~~~~」

健斗が到着ロビーに出てから叫んだ。

周りにいるすべての人が健斗のほうを注目している。

「おい、ちょっと離れておこうぜ。」

「そうしましょうか。」

となりにいた北山さんに言った。3メートルほど距離をとっているためだれも一緒に来ていると思っていないだろう。健斗はキョロキョロ辺りを見回しておそらく僕らを探しているのだろう。

いい加減かわいそうになったので近づいてあげた。

「おい、ここはアメリカだぞ。叫ぶなよ。」

「Oh!sorry!sorry!」

「お前はふざけてるのか?」

「NoNoNo!トンデモナイ!」

「僕の右のこぶしにご注意ください。3,2、1……」

「ごめんなさい!すみません、調子に乗りました……」

「もう少し落ち着きなさいよね。」

「遥香に言われるって相当だぞ。ってか遥香も落ち着けよ……」

「あぁ、もう!わかってるよぉ~」

「はいはい。喧嘩はそこまで。馬渡学園の方は一番奥のほうに集まってね。10分後に集合を」

「了解です。」

先生が仲裁にはいってその場は静まった。

話し合った結果集合時間は10分後だが早めに行くことにした。


いよいよ僕たちのSUMMERCAMPが始まろうとしていた。

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