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Big Sky High  作者: kanoon
98/100

隣同士。

背中合わせ。

微かに触れた背中、肩、指。

全てから伝わる熱と想い。


『分かってるよ、悔しいね』

そう言って眉を下げて笑えば、君も少し笑ってくれた。

だから僕はいつも君の一番近くで、君を見てきた。

小さな傷も痛みも、どれも半分こにするために。

知らんぷりしても空気で分かった。

君の好きな空間を作った。

『心地いい』

その一言が僕を優しくさせた。


同じ明日を迎える。

それがどれだけ大変か、僕らは知らなかった。

だって同じ明日を何度も見てきたから。


軽く肩を叩く。

同じ目線までしゃがんで。

『行こう?』

人知れず泣いていたんだね。

僕はその跡を見て見ぬふりをした。

手を差し伸べれば、君は笑って手をとった。

それが今は作り笑いでもよかった。

いつか、そう思った。


『ずっとついてきてね』

僕の方を振り返らずに進む。

ひたすらに歩く。

僕がここで立ち止まったら?

でも僕はそんなこと出来ない。

君もそれを分かって振り返らない。

一歩後ろを行く。

君が寂しい時は隣に行く。

立ち止まったときは背中合わせで、後ろを守る。

何も言わないで、ただ。


また同じ朝日を見る。

隣から伝わる熱を感じながら。


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