表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Big Sky High  作者: kanoon
76/100

半年のお試し期間


「好きだ」と言われた。

「は?」と答えた。

君の表情を覗き見たら、あまりに悲しそうな顔をしていたから。

思わず肩を引き寄せた。


(何で私に慰めさせんだ、ばか)



気付いてないと思った。

今年の誕生日も誰からも祝われないと思った。

『おめでとう』って今日初めての人の声に、電話越しでも嬉しかった。

「ありがとう」って、素直に笑えた。


(お前如きに泣かされるとか、私ってばか)



調子乗ってふわふわ飛び回ってるから。

ちょっとだけ嫉妬の針が胸を刺した。

だから私は得意の嘘で落とす。

だけど目に見えてるよ、君が扉を開けてどんな顔をするか。

「おめでとう」って、私も君を祝ってあげる。


(主導権は渡すもんか)



「ありがとう!」

悲しみからの泣きそうな表情が一転、嬉しさからの涙が右目から零れた。

そっと親指で拭ってやる。


(私はお前の彼氏かっての)


でもその全身から伝わる喜びに、こんなレンアイもありかなって笑った。

「好き」って一言伝えれば、最高のプレゼントを貰ったように輝き笑う。

リードするようなキスに、前言撤回。

悔しいけど、心地よかった。


(好きになっちゃっただろ、ばーか)


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ