本もアクセもキーホだって全て
こんなにも貰ったものが溢れているのに
部屋に貴方の思い出の品があるのに
どうして貴方の姿や影も、匂いもないのだろう
部屋には貴方の思い出なんて一切ない
思い出は後ろに置いてきてしまったから
だけど貰ったもの見て思い出すよ
今なら胸を張って楽しかったと言えるあの頃を
当時はすれ違ったかもしれないけれど
振り返ればそれすらも幸せで
そんなことも私は分からなかったのだけれど
後悔してる?
期待してるわけじゃない
それなのに変えたいけど簡単に変えられないメアドは
貴方のことを忘れられなくて
だから消せない、変えられない
貴方は切ったかもしれないけど
繋がるようにしておくの
"貴方から貰った"を忘れたんじゃない
口に出さなくなっただけ
でも当時の気持ちを棄てたくなくて
今でもここに置いてあるなんて
ストラップも少し自慢気に自己主張
時計だって似合わないけど活躍中
本だって好きなものだから
時間は経ち過ぎて古ぼけた物ばかりだけどね
棄てるわけにはいかないでしょ?
今の私を作った貴方を
そう簡単に切り捨てられるほど薄情じゃないから
だからといって振り返りすぎるのも良くないって分かってるから
私は前を見る
背中は貴方が見ていてくれるから
動かないまま、その場でずっと
私の姿が豆粒になるまでは
手を振っていてくれるから
背中押してよ
そうしたら一歩ずつ前に進む
期待は棄てないけど、期待のままで
夢だけは夢のままにしないで
いつか頂上近くで輝いていたら
また笑いかけてくれるかな?それだけでいいんだ
遠く離れていても、この小さい手で
貴方も知らない私の夢を掴むまで
そっと見守っていてよ、お願い
変わらないアドレスに一言添えて
それだけで全て、綺麗な思い出になる
本もアクセもキーホだって全て、私の中の記念になる