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Big Sky High  作者: kanoon
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蒼い空

蒼い空を写真に収めたくて、僕は携帯を取り出した。こんな時のためにカメラ持ってくるんだったなんて後悔して。

カシャ――。

画面を見れば、やはり肉眼と違った人工的な空で。望んだ景色はこんなんじゃないんだ、そう溜め息をついた。

今度は腕を伸ばしてみる。写真立てのように四角を作る。

仕方ないから心のシャッターを切った。

カシャ——。

響かない(から)の音が頭に響いた。焼き付いたのは泣き出しそうな空。


だけど、"貴方の見ている空"とは程遠く。貴方の見ている景色の透明さが欲しいのに、と呟いて、

少しだけ泣いた。

誰も、貴方も、見ていないから。

誰も、貴方も、気付かないように。


貴方の知る僕ではないと思えば、

消えてしまいたく思えた。



やはり僕は、貴方の傍にいられませんか……?



そう口にすれば

とうとう蒼い空が泣き出した。


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