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Big Sky High  作者: kanoon
25/100

背中合わせ


一人きりだなんて、特に、別に思わないけど。

だけど暗い部屋は怖くない、なんて

嘘はつかない。

偽りはいらない。だから愛も無い。

なのに暫くすればあの匂い。

ふわりと漂う貴方の匂い。

帰る場所はここなのだと、

厚い壁越しに言われても、

嬉しくもなんともないけれど。

少しくらい期待する。昔に置き忘れた

"期待"を。



互いの存在は主張しない。

空気よりも軽い関係。

それが嫌で、

それが苦痛で、

でもそれが心地好いなんて

口が裂けても言わない。



言えない。


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