好き
青い空を見上げた。
まるで貴方の着てる服のよう。
となりの声は少し煩いけど。
それは爽やかな朝のこと。
関わることが良いのか分からない。
だけど私は笑った。
その方が楽しいことは知っていた。
それは活気あふれる昼のこと。
斜め前の横顔を見た。
ペンを止めて下を向いて笑う。
騒ぎ疲れた貴方の寝顔が可愛い。
それは暖かな昼過ぎのこと。
色々な声が飛び交う。
笑顔で定位置につく貴方。
私たちは手を振って帰る。
それは『また明日』な夕方のこと。
「もしもし」と電話に出る。
どれだけ一緒にいても飽きない。
会いたいとは言わないけれど。
それは少し寂しい夜のこと。
桜の木の下に立つ。
肩を組んで、似た笑顔で写真を撮った。
慣れない場所も慣れた場所もずっと一緒にいた。
それは何かが新しくなる春のこと。
何かと理由をこじつけた。
休みの日々は殆どどちらかの家に入り浸る。
暑いのに傍にいるのは心地よかった。
それは思い出が増える夏のこと。
肌寒いのに貴方は隣にいない。
滅多にない一人で帰る日。
急な行き先変更で、貴方の元に「ごめん」を届けに。
それは下らない喧嘩をした秋のこと。
イベント好きな私たち。
プレゼントもチョコレートも交換した。
二人で騒げば温まった。
それは無言で手を繋ぐ冬のこと。
一日も一年もさほど変わらない。
思い返せば貴方はいつも傍にいた。
当たり前にしたくないって伝えた。
それは笑顔で抱き締めてくれた誕生日のこと。
大きくて青い空を見上げた。
となりの貴方も視線を上げる。
また一日が始まる。
それは幸せな朝のこと。
これでBig Sky Highは完結です。
最後まで読んで下さってありがとうございました。
その他の作品、次の詩集もまた読んでくださいね!