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告死という仕事
男の言葉、そのすべてを信じたわけではない。
なにしろ、その話は常識の外にあるもの。
オカルトや超自然現象的な話を鼻で笑っていた聡としては受け入れられないものではある。
だが、この男の言葉によって自分の疑問は解決するうえ、辻褄があっているため、否定はできない。
なにより、ここでそれを否定し、最終的に死ぬことになれば、悔やんでも悔やみきれない。
奇跡的に助かるはずだったものを自ら断ち切るようなものなのだから。
とにかく、ここはすべてを受け入れるべき。
ある小説のタイトルを思い浮かべながら聡はそう呟く。
「具体的な手順はどうなる?」
「難しいことはない。まず、依頼は封筒で送られる。むろんおまえ宛て。差出人はなし。客の住所と名前が記されている」
「お袋が見る可能性だって……」
「だから、封筒だ。もっとも、おまえ以外の者には中を読むことはできないが」
「そして、そこに書いてある者に会いに行き、もうすぐ死ぬと告げればいいのだな」
「そういうことだ」
「簡単だろう」




