サンプル風な小ネタ
「騙される方が悪い」ーーそう言われる度に、騙す側が己の保身に走る為に使う事が多いから、他人を責める前に反省しろよクソッタレ!!! と思う事が多いのだが…。
私は現在、その言葉に痛感させられていた。
「……これ……如何すりゃイイかねぇ…」
好きな人には好きな人がいる。これだけでもシンドイ状況だが、問題は、彼の好きな人を傷付けた事で、彼が私に反感を抱いていて、更に私の気持ちがバレている為に、彼が想い人の為に私を攻撃するならーー私の「好き」を利用する事だ。
私の「好き」を強まらせれば、フる時は効果絶大なのは誰でも想像出来る。だから、本当は彼女に割きたい時間を此方にわざわざ掛けて、「好き」を強まらさせる。
そんな事しなくても、私が貴方に惚れてる時点で、時間が経つにつれて好きは強まるのに、馬鹿な男だ…と思いながらも、同時に私の事を好きだからこんな事するんだろうなぁ…という期待が募る。
あー……馬鹿だ。
ほんっっとうに馬鹿…。
ちゃんと告白してフラれて、その後彼への恨みつらみを愚痴って、スッキリさせて、次の恋に進めばイイのに、それが出来ない…。
こんな事なら、恋なんてしなきゃよかった…。
【騙される方が悪い。】
私の彼氏は、可愛い女の子を見掛ける度に、「たまんねぇ…ヤりてぇ」と、彼女である私の目の前で、平然とそれを口にする。
最初は、そんなコトでいちいち目くじら立ててもしょうがない…いつもの事じゃないか…と自分に言い聞かせて、男の言葉に聞こえないフリをしてきたが……塵も積もれば山となる…で。
「なんなの!? 私に対しての嫌味?!! 」
「……は? なにお前怒ってんの? 」
「ッ……女の子見掛ける度に、ヤりたいってなに? 気持ち悪いんだけどっ! 」
「…本音を口にしてなにが悪い? 」
「っっ…」
本音って……。
ってか、本音だからって…行動にしてないからって……私の前で…“恋人”である私の前で、そんな言葉を口にしないで欲しい。
文句を言いたいのに、言葉にしたくない。
それは、目の前のコイツにベタ惚れだって事を明かしてる様なモノで、悔し過ぎるから…。
「………わかった」
「なにが? 」
「私も、他の男の子に気を持たせたり、二人っきりで遊んでくるから」
「………は? …いやいやいや。俺とお前、付き合ってんじゃん。俺、女と二人っきりで遊びに行ってないし、気も持たせてないけど」
「持たせてるじゃん。『ヤりたい』って、そのコが通り掛かる度に」
「!? ………あのなぁ…そんなの、聞こえる様に言ってなーー」
「彼女には聞こえてたみたいだけどね? 女の子って、男の人が思ってる以上に、そーゆうのに敏感だからさぁ…気付かなかった? 」
「………」
「別に私が他の男の子と如何なったって、ヤりたいからヤったのであって、其処に恋愛感情が無かったら、問題ないのよね? 」
「!? ……………別れたいのか? 」
「っっ……そっちこそ、私と別れたいなら、ハッキリ言えばイイじゃないっ! 」
「………好きにしろ…っ」
「ッッ…」
……ねえ、何で?
なんで、其処で引き留めてくれないの?
お前が他の男と一緒なのが嫌だとか言って、引き留めてよ…。
私の事……好きじゃないの…?
「言われなくてもっ…勝手にするわよ馬鹿ッッ!!! 」
私は彼を横切って、歩き出す。そして、視界に入った男の子に、声を掛けた。
【後悔先に立たず…】
幾ら外見を変えたからって、“私”なのに、コイツは全く気付かない。
それどころか、鼻の下さえ伸ばしている。
私という可愛い恋人がいるにも関わらず、好みの女が現れると、いつもこうやって間抜け面を晒すのだろうか?
腹が立った。と同時に、好奇心で彼好みの女の子の外見に少しでも近付ける為に、服装、メイク、髪型を変え、ーー「私」の部分を上手く隠す事が出来たのに、喜びを感じるという皮肉な感情が湧き起こる。
「あっ…あのぉ……ちっ…近くに、行きつけの店がありまして……」
「! ………」
いっ…行きつけの店だと!? 私、其処に連れてってもらった事が無いのですが?
「……あのぉ……“彼女サン”とかは? 」
「ッッ……あ…あー……俺…君みたいな、可愛い彼女を募集中なんですよねぇ…」
「……………」
はい、アウトおおぉーー!!!
コイツが、こうやって好みの女をナンパして、直ぐに浮気に持ち込もうとするクズ野郎だとは思わなかった。
……わかった。わかりましたよ、彼氏くん。
貴方には、彼女である私から直々に、愛の鉄槌を下して差し上げましょう。
「…うふふ、嬉しい♡私も、貴方みたいなイケメン募集中なの」
「! まっ…まじで!? 俺達が出逢ったのって、もしかして運命じゃね? 」
なにが運命だよ、クソ野郎。……まぁ、イイわ。私の正体を知った時にも、同じ事が言えるのかしらね?
【運命の二人】
後書き
何処かで一つの短編として、一つ一つちゃんと書き上げたいなぁと思ってたりします(*´꒳`*)❤️
因みに3つ目の話である【運命の二人】ですが、、、
私、こーゆう話がめちゃくちゃ大好物でして‼️
知り合いに、変装した自分の姿がバレるかバレないかのドキドキとワクワク❗️
バレたらバレたで困るけど、バレなかったらバレなかったで悲しい…。。
なんで、私こんな事してるんだろう?の葛藤……はあぁ…尊い(´ཀ`)❤️❤️❤️(←⁉️)
P.S
あげる前の読み直す時に、大体同じ漢字とか、前は読めたのに今はあれ?コレなんって読むっけ??みたいな、、
直ぐに読めなさ過ぎ問題が多過ぎな為に、ルビ振りをよくしています。
別に、ルビ振りが段々楽しくなって、調子に乗って沢山ルビを振ってるわけじゃないんだからね!?