表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

なろラジ大賞2 応募作品

おねぇ

作者: 海堂直也

 歩くだけで少し背筋が伸びる。ショーウィンドウの多い街並にショッピングに来るのは気分が良い。憧れてしまう素敵なディスプレイや、誰が着るのかしらと思う様な奇抜なディスプレイ、そこに映る自分の姿にも目移りしてしまう。


「ねぇ!待ってよぉ〜。おねぇってばぁ〜。」

『ちょっと!“おねぇ”って呼ばないでって言ってるじゃないの!』

「何でよ?お姉ちゃんなんだから、“おねぇ”でいいじゃない。」


 そう、間違って無い。私は姉だから、昔から“おねぇ”と呼ばれている。でも、物凄く嫌!人生をやり直せるなら水泳部!陸上じゃなく水泳に青春を捧げる!陸上選手として身長に恵まれ、活躍もしてスポーツトレーナーという職にも恵まれた。だからこそ!この体格が恨めしい。私は自分のなにもかもが気に入っている。ショートカットもパンツスーツも機能美、価値観。ピアスは怖い、イヤリングは耳たぶ無いから無理。メイクが薄いのは肌が弱いからだし、そもそも学生時代にお化粧なんかした事ないし。男勝りなのは姉だから!二言目には「お姉ちゃんなんだから」って何でもやらされて、お陰で強くなりました。


 「ねえ、こうゆうの“おねぇ”似合うんじゃない?」


 全身の関節を少し内側に捻りながら、ミニスカートのマネキンを指さし、またも私を“おねぇ”と呼ぶ。 


 『うるっさいわねぇ“おねぇ”って呼ぶなって言ってるでしょ!』


 弟よ、何故おまえは立派な“おねぇ”に育ったのだ。愛おしくも恨めしい。



思春期の頃、真剣な顔で姉に言われた衝撃の台詞「私と、アンタ、性別が逆なら良かったのにね。」

料理好き、背小さめ、髪細くてサラサラ、まつ毛くるんくるん、お目々ぱっちり二重、平和主義


まぁ確かに  と  当時はね。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ