入学式
書き方を変えてみました。
どちらの方が読みやすいですかね?
今日は4月5日で小学校の入学式当日だ。ちなみに昨日寮へ到着した。なんと寮は学科ごとに各棟に分けられており、1階の入り口に取り付けられてある名札を見ると男子は俺だけだった。
よってこの棟は俺だけしか居ない事になる。つまり必然的に特別魔法科の男子は俺だけ……という事か。いや待て、女子はまだ分からない。まだ俺だけでは無いという確率は残っている。流石に1人だけだと寂しいからな。
昨日はよく眠れた。気分爽快! 早起きは最高だ。朝から部屋で読書をしていると、全棟放送で制服に着替えて講堂に集合との放送が入った。俺は早速着替えて講堂に向かった。
☆☆☆☆☆
講堂への道は予め配布された地図を見ながら移動している。しかし色んな色の制服がそこら中を歩いている。というのも、制服も学科ごとで色が異なる。黒が特別魔法科、グレーが高等魔法科、白が第1進学科だ。他の3つの学科はまだ見ていないので分からない。勿論それぞれに意味が込められているらしいが詳しい事は知らない。
黒の男子の制服は俺だけなのでかなり目立つ。「あの人が……」とか「マジかー」といった声がよーく聞こえる。頼むから俺に注目しないでくれ。だがそんな願いも届かず、一瞬にして砕け散ってしまう事になる。
「おいお前!」
突然背後から声を掛けられた。振り向くとブロンドのショートヘアーの少年と、その背後に数名立っていた。この光景はなんだか可愛いな。
「なんだ?」
声を掛けてきたガキ大将(?)に答える。
「お前特別科なんだろ?」
周りの生徒が話している内容を整理すると、特別魔法科は略称として特別科と呼ばれ、高等魔法科は高等科と呼ばれる事があるみたいだ。第1進学科は進学科だったかな。
「ああ。そうだが」
「あまり調子に乗るんじゃねーよ? 魔法じゃ俺の方が強いんだからな!」
そう言って手の平から小さな炎を出した。ふむ、しっかりと魔法の練習をしているようだ。うんうん、良きかな良きかな。だが中身は16歳の俺にそんな脅し文句は効かない。
「あー。うん。気をつけるよ」
面倒なので適当にあしらって退散する事にした。周囲には人集りも出来ていたしな。
「おい!! ちょっと待て!!」
「なんだよ……」
「お前……僕を怒らせるとどうなるか分かって無いな……?」
突然なんだ? この威張る感じは子供特有のものか? 早く講堂に行きたいのだが……。
「ごめんごめん。ほら、これで良いだろ? それじゃ」
手を上げて立ち去ろうとしたが、なんと小さな火の玉が飛んで来た。避けてしまうと周囲の生徒に当たってしまう。なので俺はすぐさま自分の前に水の膜を展開した。すると当然火の玉はジュッという音と共に消えて無くなった。
「お前……!! 僕の得意技を!!」
「じゃあな」
「あ、ちょっと待て!!」
そんな声は無視してそそくさと人混みを掻き分けて退散した。
☆☆☆☆☆
講堂はとても広いものだった。まあ2つの学科の定員の600人×6+魔法が使えない者が通う3つの学科の定員300人×6+Aの人数が一堂に会する事もあるだろうし当然か。地図の裏に何か透けていたので見てみると座席表が載ってあった。大まかに学科ごとで分けているようだ。まさか学科でここまで分かられるとはな。
特別魔法科は後ろの方だった。歩いて向かうとなんと女子の黒い制服が目に入った。長い黒髪でとても可愛らしい顔立ちだ。その容姿と制服がよく似合っている。
「あの……」
俺はいつの間にか話しかけていた。まさに脊髄反射をも超越した動きだったであろう。
「あ、もしかして……」
話しかけた女生徒が俺の制服を見て若干安堵しているように見えた。
「特別魔法科の人か?」
「は、はい。そうです!」
「良かったー。数少ないクラスメイトをようやく発見出来たよ」
「男子は他に居ないのですか?」
「ああ、残念ながらね。女子は他に居るのか?」
「いえ……。寮の名札を見ると先輩が1人居ただけでした」
「そうか……。ともあれこれからよろしく頼む。俺はロナウド・ロイアンだ」
「あ、私はシーナ・ノースポールです」
ノースポール……菊か。やはりこの世界は所々前の世界の言葉が混じっているな。基本的に言葉の発達はどの世界も同じ進化の仕方をするということか……?
「あの、もしかしてロイアンってあの国の名前のロイアンですか?」
「ん? ああ、そうだよ」
「やっぱり!」
ん? なんだか知っているような感じだな。
「実は私ロイアン国に行ったことがあるんですよ!」
なんと! これは凄いな。
「おお!! 本当か!?」
「ええ! とても素晴らしい国でしたわ!!」
「それは良かったよ!」
父上が頑張ってきたからな。素晴らしいのは当然だ。だがやはり自分の国が褒められるのは嬉しいな。
『只今より第156回入学式を行います』
教頭らしき人物がマイク越しで宣言した。いつのまにか1年生が全員揃っていたようだ。それからは長々とした話や生徒会長とやらの挨拶を聞き流して過ごした。