101小隊帰還
俺達はひたすら走り続けて、ついに目的地にたどり着いた。
「あ、居た。竹中先輩~」
竹中先輩と夢想先輩はこちらに振り向いて驚いている。
「お前たち、無事だったのか?」
俺は竹中先輩の質問に答える。
「はい。色々ありましたが101小隊は全員無事です」
「なんでお前が隊長面してるんだよ、この雑用係」
「そうよ。隊長はこの私。出しゃばらないで頂戴」
「相変わらず緋ノ宮と吹雪に嫌われてるな、雷鳴。ところで、どうしてここが分かったんだ?」
「サヴァに聞いてきたんですよ。この事件の最終決戦はここで起こるって言われました。本人は野暮用があるってどっかに行きましたけど」
「俺様はあいつ胡散臭いと思ってたけどな。未来から来たとか主が雷鳴の子どもとかいってさ」
「そうね。こんなモテたいモテたいと言ってるだけの気色悪い男に惚れる女がいるなんて同情するわ。それともまさか、無理やり......?」
緋ノ宮さんも吹雪さんもゴミを見るような目でこちらを見ている。そんなことする訳ないとは思いたいが、未来のことは分からないから完全には否定できない。
「あの、あることないこと勝手に言いふらさないでもらえます?」
竹中先輩が話を元に戻す。
「仲良くて結構だ。崖の上に《ラグナロク》のリーダーKを名乗る人物がいる。今回の事件は《ラグナロク》によるものだから、あいつと指宿ってやつを倒せば全てが丸く収まるはずだ」
俺達は崖の上を見上げる。
すると、崖の上にいたKがこちらに話しかけてきた。
「やあ。初めまして。僕が秘密結社《ラグナロク》のリーダーのKです。さて、流石に子の人数を一人で相手にするのも少々骨が折れるので僕の優秀な部下を紹介しましょう。出てきなさい。」
すると、Kの後方から黒髪ロングの巫女のような格好の女性が姿を現した。
「指宿魂子です。よろしくお願いします」
指宿......つまりこの二人を倒せば今回の事件は解決って訳か。
「俺はKと戦います。女性をいたぶる趣味は無いので」
俺の希望に竹中先輩は賛同してくれた。
「頼む。Kは強敵だ。出来るだけ大人数で相手をしたい。魔子、足止めだけでもいい。指宿の相手を頼めるか? 隙があれば援護する」
「OK。任せて」
どうやら誰が誰の相手をするのか決定したようだ。
すると、Kが向かって右側を指差した。
「あちらに比較的登って来やすい道があります。戦う意思があるのならそちらから上がってきてください。心配しなくても、罠のようなものはありませんよ。罠を使う戦法はあまり好きではありませんので」
俺達はその言葉を信じて崖の上に向かう。
こうして後に《真夏の悪夢》と呼ばれるこの事件の最終決戦が幕を上げた。




