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非モテ雷神
「Cブロックの勝者、雷鳴徹」
学園長が俺の勝利を告げる。これでモテる!と悦に入っていると、岸田君が話しかけてきた。
「どうして、私の居場所がわかったのだ」
「岸田君の生体電気を見たんだ。電気を操れる俺は、生き物の生体電気を感知できるからな」
これを聞いた岸田君は、納得した様子で言った。
「成る程。完敗だ」
岸田君が言い終わると、学園長が口を開いた。
「あのー。まだ二つ名、与えてないんですけどー」
「あっ。すみません」
俺達は、勝手に話始めた無礼を詫びる。そして、俺にふさわしい、超カッコイイ二つ名が告げられるその時、事件は起こった!!
「Cブロックの勝者、雷鳴徹。与える二つ名は、《非モテ雷神》」
「はぁぁぁ!?」
俺はその事件を前にして、声を上げずにはいられなかった。