守りの騎士
「足手まといだぁ? 上等だ! 八岐大剣!」
風間の足手まとい発言に怒ったのか、切島は全力で風間に攻撃した。
「はあ。つまんないなあ」
風間は切島の攻撃を顔色一つ変えずに全てはじき返した。
「くそっ。おい、糸川! あいつを拘束しろ!」
はぁ~~~!?!?!?
何であーしが切島なんかに命令されないといけないわけ?
心臓縛りあげるぞこのクソ不良が。
とは言え、元々使えたレベルで異能を使う分には怪しまれないか。
「《リボン操作》」
「《旋風刃》」
見えない風の刃はリボンをズタズタに切り裂いた。
これで、糸川結衣は戦闘不能。ただのか弱いJKに成り下がる。
「これで糸川さんは完全に木偶の坊だよね。まずは一人。《旋風刃》」
風間はあーしにとどめを刺そうとする。
あーしが狙われていると分かっているから、避けること自体は容易だが、糸川結衣を装っている以上、本人が避けられるはずのない攻撃をかわすのは憚られる。さて、どう誤魔化すか......
「隊員は隊長である私が守る」
岸田の剣があーしに向けられた《旋風刃》をはじき返した。
「へえ。でも、もう片方ががら空きだよ。《旋風刃》!」
「くそっ。見えねえ」
必死に《旋風刃》を探す切島の眼前に一条の光が射す。
岸田が今度は光を纏った剣で、《旋風刃》を斬り落とした。
「何!? だが、他人を守ってばかりじゃ僕は倒せないよ」
「攻撃の隙を与えなければいいだけのことだ。《光子聖剣 常時纏光》」
「!? 速っ!?」
岸田は光の剣で怒涛の攻撃を仕掛ける。いつにも増して動きがいい。その証拠に先程まで余裕綽々だった風間が防戦一方だ。
「まさか、岸田君も本当の力を隠していたって言うのかい? その実力があるなら一年生の首席入学者のざだって狙えただろうに」
「私は、仲間を守るために必要なことをしているだけだ」
なるほどな。岸田は今まで、モテるために学生警察になるのは許さないとか悪をくじくとか言ってたけど今回は違う。仲間を守るって意識の元で戦うことが岸田の本来の力を引き出す要因になってるってことか。
岸田を上手く乗せることが出来ればこの勝負、勝ち目はある。か弱いJKも捨てたもんじゃないってことね。
「岸田君、あたしはリボンが使えなくなって何も出来ないけど頑張って!」
「ああ。君達は私が守って見せる」
「仕方ないな。風間君が本気なら、こっちも全力で答えないとね」
不敵な笑みを浮かべる風間の瞳は深緑色に染まっていた。
「《疾風》」




