スカラーとベクトル
操さん目線です。どうぞ。
重クンは《黒渦》の最初のリーダーだった。その当時、俺は岸田と二人で《黒渦》を乗っ取った。彼には、簡単に勝てた。今回も同じようにいくと思っていたが・・・
「《重力操作》」
「ぐっ」
俺は、地面に膝を付けさせられた。
「まさか、異能力に目覚めていたとはな・・・」
「俺は、任意の地点の重力の強さを操れる。地に這いつくばれ!」
俺は、重クンの宣言通り、地に這いつくばった。
「ざまーねーな。ヤンキー率いてボランティア活動なんてやってるからこんなことになるんだよ。あいつらも暴れたくてお前を裏切ったんだぜ」
「そうか。俺は人の温かさに触れた。その時に、真人間になろうと思った。最初はあいつらも一緒にやってくれたが・・・やはりそうだったのか」
「なんだよ、それでもヤンキーの端くれかよ。下らねぇ。あいつらは暴れたいんだからボランティアより俺の計画の為の手駒になればいいんだよ」
何なんだ、これは。
「計画?」
「俺、今、金に困っていてよ。お前への復讐が終わったらあいつらは、どっかの組織に売り飛ばしてやるんだよ。あいつらは暴れられて、俺は儲かる。いいだろ?はっはっは!」
そうか。これが、怒りか。
俺は立ち上がりながら、こう告げた。
「手駒?売り飛ばす?ふざけんじゃねぇ。このゲス野郎が」
「ちょっと待て。なぜ立てる?お前の周囲の重力じゃ立てないだろ」
「うるせぇ」
俺は持っていた鉄パイプをつかみ、ゲス野郎に投げつけた。
「《ベクトル操作》」
「ちょっ、待っ。ぐはっ」
ゲス野郎は消え失せ、紅く染まった鉄パイプだけがそこに残った。
お久しぶりです。大道寺司です。いつもお読みいただき、誠にありがとうございます。お陰様で1000PV突破しました。多くはないですが、作者としては、嬉しい限りです。
さて、第2章もきっとそろそろ終わりでございます。第3章では、二年生キャラなどの登場や、学園長の戦闘シーンなどを予定しております。これからも付き合っていただけたらと思います。




