師匠
殺し屋の目の前で血飛沫が舞った。俺の血飛沫がな!
「《石榴》」
肉を切らせて骨を断つ。捨て身の返し技、《石榴》が殺し屋の右腕を切り裂いた。しかし・・・
「捨て身でも腕一本持っていったのはなかなかだが、裏社会の人間をなめすぎだな。《念動力》」
「ぐあぁぁぁぁぁ!?」
俺の傷口を激痛が襲う。その時、謎の、否、俺だけはよく知る女性が静かに怒って殺し屋の前に立ち塞がった。
「貴方、死ぬ覚悟はできているかしら?まさか、私の弟子をいじめておきながら生きて帰れるなんて思ってないわよね?」
彼女が言い終わる頃には、殺し屋の四肢は切り飛ばされていた。
「《花澤流剣術 山茶花 二閃 + 薔薇》」
俺のものとは比べ物にならない速度の抜刀術を二刀で行ったのちに俺には使えない二刀のコンビネーション。同じ剣を振るからこそわかる格の違い。俺は自分の無力さを実感した。
「徹、お友達と早く逃げなさい」
師匠に言われた時、斎木君と結川さんがやって来た。
「ごめん、二人とも。悪いけど負傷者を運んでくれる?」
そして、師匠が足止めしてる間に俺達は撤退した。
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その後、《黒渦》の二人と別れ、学生寮で師匠に説教されていた。
「貴方達、なぜ学生警察の小隊が四人一組か知ってる?数的有利、異能力の相性的有利に立つためよ。なのに一対一で聞く限り異能力の相性も悪い。最悪ね」
ぐうの音もでない。すると、隊長が言う。
「次は、殺し屋もいないし、無能力者のヤンキーは大半が負傷しています。次は二対一で戦えるので大丈夫です」
すると、師匠は隊長に刀を向けた。
「本来、貴方は勝つもしくは最小限の犠牲で撤退できるような指示をすべきなの。負傷者をこんなに出して、撤退させて貰っている分際で次は大丈夫なんて抜かさないで頂戴」
隊長は反論できない悔しさに拳を握りしめる。
「貴方は、より良い指示ができるように勉強しなさい。他の者も連携して戦えるように訓練しなさい」
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私は科学者。実験材料の調達の後、たまたま裏路地で数人の少年達が話しているところを目撃した。
「何、印矢を殺せなかっただと?」
「すみません。学生警察が来て、相手をしているうちに逃がしてしまいました」
「まぁいい。俺が直接奴に復讐してやる」
「じゃあ・・・」
「お前らのチームの新リーダーになってやる」
なかなか物騒な話をしている。私は盗み聞きしながらスマホをいじる。すると、画面に面白いものが映った。
「また面白い実験材料を見つけたぞ」
私は上機嫌でラボに戻った。
今日は、大道寺司です。十五話まで読んでいただいた皆様、本当にありがとうございます。新キャラを予定とは違うかたちで出すことになりました。よって、これからこの話がどうなるか私にも分かりかねますので、これからも読んで下さい。




