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受付嬢は・・・

作者: Irene

少し現実逃避をしていいだろうか?


俺は確かにギルドの扉をくぐったはずだ

いくら新しい街のギルドとてその外見はどの街でも同じだし看板も確認した

なのに・・なのになんで・・



「なんで裸エプロンの男が受付嬢やってんだああああああ?!」

「嫌だなーいくら俺が好みだからってそんなに興奮しないでくださいよー」

「不名誉なこと言うんじゃねええええ」


俺はどっちかって言うとムチムチな女性が好みだ!!

っじゃなくて!!


「何なんだその格好?!なめてんのか?!」

「このギルドの正装です★」

「んなわけあるかあああ!!」

「正装です、俺の」

「誰かギルマス呼んでくれええええ!!」

「ギルマスはただ今引きこもり中です」

「はい?!」

「俺の正装にグダグダ言うんで筋道立ててきっちりとこの服装の正当性を主張した結果理解してくださり

そのあと虚ろな目をして家に帰ったあとから引き篭ってます★」

「一体何を言った?!」

「聞きます?この素晴らしき服装の利点を!!」

「目をキラキラしながら近寄んじゃねええキモいわあああ!!」

「ちょっとだけ!ちょっとだけですから!!」

「そのセリフアウトじゃねーか!!」

「三日くらいかけて語りますから!!」

「それがちょっとかよ?!何がお前をそこまで駆り立てるんだ?!」

「そう・・あれは俺がまだ若造だった頃の話・・・」

「なんか始まった?!そしてお前幾つだ?!そこまで老けてないだろ?!」

「俺には夢があったんだ・・・家の玄関を開けたら付き合ってる彼女に『ご飯にする?お風呂にする?それともあ・た・し?』って言われながら俺が裸エプロンをするっと・・・」

「わあああああー!!公共の場で何言い始めるんだてめええええ!!」

「とまあそんな感じの妄想をしつつ理想のエプロンを探してたんです」

「さがすなよ・・・」

「そしてあの日・・俺は運命の出会いをしたんです!!」

「あ〜好みの女でも見つけたか?」

「このエプロンに出会ったのです!!」

「エプロンかよ?!」

「肌触り、デザイン、機能性・・どれをとってもperfect!!ソッコーで買っちゃいました」(てへ♥)

「うわキモ?!お前その顔と仕草キモ?!そして無駄に発音いいな?!」

「その日我慢できずに試着をし・・俺はこのエプロンの虜になってしまったのです」

「試着するなよ!!未来の彼女に着る時のために我慢しろよ?!」

「肌をすべる感覚、絶対領域と言わんばかりの丈・・・そしてなにより・・」

「な・・何より?」


嫌な予感・・・・・・


「俺にジャストフィットなこの感じが!!」

「やっぱりかあああああ!!」

「だってそうでしょう?!俺にここまで似合うなんてもうこれこそ運命!!

女なんて目じゃないですよ!!」

「そこは生身の女を選べえええ!!」

「何を言うんですか?!この汚れを知らない白!!それはまるで初夜を思わせる新妻のよう!!

胸を覆うハートの形!!それはまるで愛の告白の前の胸の高鳴り!!

所々にあるフリルは俺を優しく包み込んで守ってくれる!!

首紐はまるで俺の愛を乞う為に両腕を伸ばしてるみたいじゃないですか!!

これほどまでに俺を全身で愛してくれることがわからないなんて・・あなた頭大丈夫ですか?!」

「むしろお前が大丈夫か?なんか色々こじらせてないか?」

「ああ、なんてかわいそうな方・・」

「え?俺同情されてる?え?え?」

「まあ、そうですよね・・冒険者にはこの素晴らしさがわからないのですね・・・

仕方がありません、俺はただの平凡な受付嬢貴方は情緒のない冒険者・・・

最初から分かり合えない運命だったんですね・・・はぁ・・・」

「あれ?これ俺が悪いことになってね?」

「はぁ、本日はどのような御用で?このエプロンをお譲りする以外はたいていのことはできます」

「いらねえよ?!なんか疲れた・・・とりあえず宿とこの街についての情報くれ・・・」

「俺のおすすめの宿は画否論エプロンと言う場所で・・」

「名前からして嫌な気しかしねえええ?!」

「失礼な!この宿には元冒険者の雄姿の方々が毎日お気に入りのエプロンドレスを着てご奉仕して下さる立派な宿です!値段もリーズナブルなんですよ」

「有志の字は違う気がしたのは俺の気のせいか?なあ!?色んな意味でその宿は遠慮したいよ!

なんなのお前初対面なのにそこまで俺が嫌いなのか?!」

「失礼な!あなたにエプロンの素晴らしさをお伝えしようと俺なりに親切を・・・」

「やめてくださいお願いします、宿は普通のがいいです」(土下座)





・・・土下座のかいがあったのか普通の宿を教えてもらえた

俺S級になってから土下座したことなかったんだけどな・・・(いやその前もしたことなかったな)

ああ、ほんと今日は疲れた・・・(主に精神的に)



これが俺と裸エプロンな受付嬢(男)のファーストコンタクトだった

この時の俺は知らなかったんだ

律儀に一々ツッコミを入れる俺を気に入ったあいつが

この後もこの街のギルドに来るたび俺を色々巻き込むようになると・・・(主にエプロン関連で)

まあ、それはまたの機会に語るとするか






どうしてもと言われたので書きました


受付嬢(男)は・・実際にいる方を私の独断と偏見で出来上がったキャラクターです


おそらく非リア同盟の一部の方々はわかるでしょう(確信)

感想お待ちしております(ペコリ)

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