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52回にわたりKobayashiの遺書を訳出しました。
第52回のおしまいに次のような『後書き』を付して、ひとまずこの『狂気前夜』は終わらせました。
..... それでどうなったか。遺書を送ったものの、Kobayashiは死ねなかった。多量に飲んだ睡眠薬は、人を死なせる力を持たなかった。薬を吐いた時、胃袋から婚約者の肉片が出た。食いちぎられたものが人の命にかかわるところではなかったと言いながら、女の命にはかかわった。滋子に独身を通させたのだ .....
しかし、それでは何のことだか分からない、もっとハッキリ書いてくれ、長々と読んだ甲斐がないじゃないか、と、そういう御不満もあったようです。おこたえする意味で、では、例の「1982年11月26日にKobayashiが婚約者滋子に対して起こした事件」について、今少し書いてみようと思います。
あらかじめお断りするのは、滋子自身の遺志をもくむ必要があり、何から何までアカラサマに書くことが出来ません。そこは行間を見てくださいますよう。
平成27年8月24日
天野なほみ




