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神よ我が魂を救い給え、僕は彼女の神聖さを踏みにじりました。僕は薬を使って彼女を眠らせました。彼女を水着姿で見た二十日後、土曜日のことです。二十日です、叔父さん。その二十日間の僕の状態は描写する必要が無いと考えます。出来ません、どうせ。
その土曜日の午後、僕達はこの大森の家の僕の部屋 ─ 僕が今これらの言葉をタイプしている、正にこの部屋 ─ ここで軽い食事をしました。細かい粉に[ひ]碾いた睡眠薬を彼女のスープに入れ、サンドウィッチに塗りました。薬の効果は[てきめん]覿面に現れ、既に食べ終える前から、食べ物を持ったまま、ぼうっとしていました。




