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狂 気 前 夜   作者: Raymond Kobayashi 訳:天野なほみ
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   “ああ、でもしかしね、”と貴方は言いましょう、“どこかに論理の飛躍が無いかね?お前の議論は有効らしい。話を聞く限り確かにお前の言う通りだ。お前の恋する所の者である滋子と、生殖本能がお前をして欲っせしむる所の者 ─ お前の主張によると、今話題にしている特定の場合に限って云えば、それは非存在 ─ 確かに二者は等しく無い。ところで、お前の議論を作り上げている前提の中に、一つだけ疑わしいと云えば疑わしいものを混在させなかったかな?外でもない、前々文中に引用した非存在者の前提ですよ。お前の所謂“射精衝動”の捌け口として自ら汚しつつある男が、必ずしもマリリン・モンローを思い描きながら行為を行うとは限らないとする意見、仮にそれは認めよう。では聞きましょう。彼は必ずマリリンを思い浮かべないのか?時々は思い浮かべないか?

   “お前の場合を話そう。お前は自ら汚す行為の最中、決して滋子の事を考えなかったと威張っている。ところが彼女の顔と声はいつもお前の頭を去らなかった。そんな事が可能かね?本当に!つまり、昼も夜も彼女の事で頭が一杯だったが、例の行為を行う時だけは彼女を頭の中から消す事に成功した、毎度成功した、とこうお前はわたくしに言っているわけだ。御尤もなお話ではありますよ!”

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