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狂 気 前 夜   作者: Raymond Kobayashi 訳:天野なほみ
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   僕は黙っていました。彼らは何かしら僕と無関係な人間活動に就いて話し合っていたのです。今論議されている“自慰”は定義上“心地よく”あり“自由意志による”のでした。誰もそれを疑っている様子はありませんでした。生物の教科書に書いてあった事に照らしても、自慰は心地よくて自由意志によるのでした。

   信じがたい事に、クラスメートのある者は、よく、昼食後とか部活動の始まる前など、少ない時間を遣り繰りして彼らの雑誌をカバンに忍ばせ便所へ行き、300秒後に輝く顔で出て来るのでした。彼らは一日分の充実を味わったのでした。それは丁度僕にとって、腐った食べ物を自分から詰め込んで気分を悪くしておきながら、喉に指を入れてその後に起こる事をサイコウに楽しんで、心身共に生き返る、と云う程に不可解な事でした。

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