表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
美少年で人生やりなおそ  作者: うもうぶとん
精霊編
54/73

新しい家族 4



その夜、どうせ明日も遊びに行く予定だったんだからお泊まりしたいと言い出したルーを止められる者が居るはずも無く、まんまと俺の布団に潜り込むことに成功したルーはご機嫌のまま虎太郎と戯れている。


 「お兄様、僕も精霊と契約できるようになるかな?」

 「それは精霊に聞いてみないと分からないけど、ルーも契約できるといいな」

 「うん…ぼくも……おにいさまみたいに…せいれいさんとなかよくしたいな…」


そう言って眠ってしまったルーの頭を撫でていると、虎太郎がすり寄ってきた。


 「虎太郎、ルーと仲良くしてやってな。これからよろしく」


虎太郎のふわふわの毛並みを撫でてやると、彼が不意にこちらを見つめた。


 「…?…どうした虎太郎…」

 『お……に…い……サマ…』


幼い、子ども特有の鈴の音みたいな綺麗な声が聞こえた。


 「虎太郎、お前喋れるのか?ずっと喋らないから…そういうもんなのかと…」

 『ま…だ…コド…モ……だから……うま…く…』


そう言うと唸りだしてしまったので、このくらいが彼の限界なんだろう。それにしても…


 「お兄様って…ルーの真似してるのかな」


そう思うと本当にルーの弟のような気がして、家族のような気がして、なんだかくすぐったかった。




その夜、俺の両側に二人の弟が眠り、久々に温かい夜を過ごした。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ