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美少年で人生やりなおそ  作者: うもうぶとん
幼少期編
20/73

side:ユリエル


当たる。そう思ってとっさに腕を前に組んだ。目をつぶって衝撃に備えたが、その衝撃がこない。目を開けると悪魔に抱えられたウィルが光っていた。


 「うぐあああああ!なぜだ!俺の術は効いていたはずなのに!」


悪魔は耐えきれないというようにウィルから手を離した。しかしウィルが地面に落ちることはなく、そのまま宙に浮いている。ウィルがそのまま悪魔に手をかざすと、さらに苦しみだす。


 「あああああ!鍵にこんな力があるなんて!聞いてない!聞いてない!」


悪魔はそのまま光から逃げるように天高く飛び上がると、森の方へ飛んでいってしまった。


するとウィルの体は発光を徐々に弱め、ゆっくりと地面におりてきた。完全に地面に降りて、体を横たえると発光は完全になくなった。



俺は急いでウィルに近づくと声をかけた。


 「ウィル!ウィル!しっかりしろ!ウィル!」


体を揺すって声をかけるが反応がない。パニックになっていると、横でうめき声が聞こえた。


 「うっ…」

 「っ?」


マリウスが倒れている。こいつも無事だったか。ホッとしたのもつかの間、俺はマリウスに声をかける。


 「マリウス!起きろ!ウィルが大変なんだ!」

 「ユリエル様…っウィリアム様!」


マリウスはふらつきながらもこちらに近づいてきた。


 「お前は簡単な医療魔法も練習していると言っていたな、なんとかならないか」

 「本格的なものではないので応急処置にしかなりませんが、やってみます」


マリウスはつらそうだがウィルの体に手をかざし、医療魔法を展開する。

頼む、頼む、ウィル、目を開けてくれ…!


 「おかしい…」

 「どうした?」


 「ウィリアム様の体に異常なところは何もない。むしろ魔力があふれていて通常よりも状態がいいんだ」

 「悪魔に攻撃されなかったんだろう」

 「いや、それはいいんだ…でも、あふれている魔力が…光の因子だけなんだ…ウィリアム様は光の因子を持っていないはず…どうして…それに、大地の因子が全く感じられない…」


どういうことだ…光の因子もだが、大地の因子が感じられないなんてあり得ない。

今までウィルは大地の魔法を使っていたし、それに、魔力特性は死ぬまで変わらないはず。

いっぺんに多くのことが起きすぎて処理しきれず、途方に暮れていた。



 「ユリエル!マリウス!」



走ってくる父とエインズワース公爵を確認したあと、俺は気を失った。





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