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悪魔の継承3  作者: 夜海 来火
第5章 白龍本部襲撃作戦
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74話 受けた痛み

「貴様は許さん。そう言ったんだ」


早撃ちでビューカーの頭を貫いたトネイルはそう言いながら、ビューカーが宙から落ちていく姿を見ていた。

司令塔パサーもその姿を見ながらトネイルに問いかける。


「倒したのか?」

「……」


トネイルは黙ってビューカーの倒れ込む姿を見つめていた。

もしかしたらビューカーも悪魔の身体を身に付けていたマラフと同じように不死身なのかもしれない。

そう考えていたが、ビューカーは起き上がることは無かった。


「……大丈夫だ。移動するぞ」


そう判断したトネイルは司令塔パサーの方向に振り向いた。

すると司令塔パサーは急に顔の表情が変わるとトネイルを指差して怯えていた。


(ーーッ‼︎しまっ‼︎)


トネイルが後ろを振り向くと、背後からビューカーが細剣を構えて攻撃を仕掛けていた。

トネイルは近距離でビューカーの両目に向かって銃弾を放った。

銃弾は二発ともビューカーの両目に直撃すると、ビューカーは両目を手で抑えて苦しんでいた。


「あああああああああ‼︎‼︎‼︎」

「やはりそうか。貴様も悪魔の身体とやらを持っているそうだな。だが、それは返って好都合だ。一発で死んでしまうのならつまらん。その死なぬ身体で死ぬ痛みと苦しみを絶え間無く受けてもらおうか。俺の部下と同じ苦しみをな」

「……ベラベラと……調子に、乗んなよ‼︎」


ビューカーは立った状態のままトネイルへと向けて無数の羽根を飛ばした。

その羽根は爆発する能力を持ち、先ほど赫花パーティの班員二人を葬った武器だ。

トネイルは無数の羽根を避けて回避したが、トネイルが持つ拳銃に3本の羽根が突き刺さっていた。


「ーーッ‼︎」

「へへへ!死ねぇ‼︎」


ビューカーが指を鳴らして羽根へと合図を送った瞬間、トネイルは3本の羽根が刺さった拳銃をビューカーへと投げ飛ばした。

ビューカーの近くに投げ飛ばされた拳銃は大爆発を起こし、その爆発はビューカーを飲み込んだ。


「ぎゃあああああああ‼︎‼︎‼︎」


ビューカーの悲鳴が響く中、トネイルはもう一本の拳銃を手に持ち、すぐに射撃の態勢を取った。


「どうだ、痛いだろう?その痛みは俺の仲間が受けた痛みだ。その痛みをこれから絶え間無く受けてもらおうか」



その頃、クラネが所属するパーティ糸那も敵の4人の戦士の1人であるシェリーと遭遇してしまっていた。


「敵が現れたと思ったら。随分、ファッションセンスの無い服を着ているのね」


クラネはシェリーが着ている白のローブにちょっかいを出すと、シェリーはクラネが所属するパーティ糸那の班員へと向けて言い放った。


「死にたく無いのであれば、この場から去りなさい。これ以上、この場を荒らすようならば私は容赦しない」


するとシェリーは片手に炎の玉を出現させると、その炎の玉を上空に浮かせた。

するとその炎の玉はいくつかに分散し、無数の火の玉が糸那の班員たちに向かって落ちて行った。


「火の玉が落ちてくる!」

「避けられねぇ!」


班員たちは何もできずに硬直していると、クラネは鉄の鎖でできたムチを操りいくつかの火の玉を打ち消して行った。

全ての火の玉を打ち消すことはできなかったが、班員たちに火の玉が直撃することは無かった。


「炎の雨を打ち消すとは。その武器、ただのムチではないな」

「アンタのその炎こそ、自然的な物ではないわね。魔術、つまり魔法結晶を持ってるのかしら」


シェリーとクラネはお互いに言い合うと、シェリーは魔法結晶を手に持って答えた。


「そう、私は魔術師。炎の雨を降らすことができれば、津波を起こすこともできる!」


シェリーはそう言うとシェリーが発生させた水の魔術である津波がクラネら糸那の班員たちへと襲いかかった。



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