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悪魔の継承3  作者: 夜海 来火
第1章 混乱の中に動く者
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5話 シンVS隼人

(こいつ……魔法結晶無しで魔術を……!)


松田隼人はそう驚いていた。

俺は魔術が使えるなんてこと知らなかったし、自分を守ろうとしただけだったのだが、まさか、こんな技が出るとは思いもしなかった。


松田隼人は再び死神の黒剣デスブラックソードを構え、俺に言う。

「やるじゃねぇか、魔法結晶無しとはな。だが、そんなもので俺は倒せないぞ」

「やってみなけりゃ、わからねぇさ!」

俺はそう言うと、左手を松田隼人へ向け、再び雷撃を放った。


(この雷撃を放つコツはつかんだ!この技を使いこなせれば、こいつを倒せる!)


しかし、松田隼人はその雷撃をひょいと避けると、今度は松田隼人が俺に向かって走り出した。



(攻撃パターンは読めている‼真ん前か、真後ろからだろ‼)



俺はそう思い、剣を構えると、松田隼人は俺の正面から攻撃を仕掛けていた。

「予想通りだ!」

「どうだろうな」

松田隼人はそう言い、俺に向け剣を振り下ろした。しかし、俺はその攻撃を避け、カウンターを仕掛けようとしたが……。



俺の身体はピクリとも動かなかった。



「なにッ‼⁉」

俺はそう言いながら、松田隼人が振り下ろした斬撃によって、右肩に剣を突き刺された。


「ぐあぁぁぁぁぁ‼‼」

「俺をなめるな。俺の攻撃パターンはいくつもある。お前の予想以上にな」

「俺の足が動かなかったのも……お前の技か何かか⁉」

「俺の眼は少し特別でな、悪魔の邪眼グラヴィレイという眼だ。この眼は視界に写った重力を自在にコントロールすることができる」

「それで俺の身体を重くしたのか……!」


俺はそう納得すると、松田隼人に問いかけた。


「お前は、人間界や悪魔界を救った英雄なんだろ⁉なんでこんなことをする‼」

「お前には関係ない。ただ、邪魔する奴は殺すだけだ」

「人間界に出現した悪魔界を消すことが、お前の邪魔になるってことか⁉」

「そんなことはどうでもいい。俺はユリシス姫をよこせと言ったんだ」

「なぜユリシスを欲しがる⁉」

「お前は何も知らないのだろうが……、そんなこと、死んでしまえば同じことだ」


松田隼人はそう言い、俺の右肩に突き刺した剣をさらに奥に突き刺した。


「ぐああああああ‼‼」

「お前はユリシス姫を守るつもりなんだろうが……、お前のその力では、誰も守れん」

「……ッ‼‼」



誰も守れない。

その言葉を聞いた途端、俺はセツヤを思い出した。


(そうだ……俺は……無力だ……。だけど、あいつだけは……)


そのとき、松田隼人は異変を感じ、俺の肩から死神の黒剣デスブラックソードを抜き、俺から距離を取った。


「……これほどとはな」

「俺は……あいつを……守りてぇんだ‼‼」



そのとき、俺の身体を覆うように魔神が宿った。

その魔神は、俺の怒りと悲しみが反映されたかのような姿だった。











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