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悪魔の継承3  作者: 夜海 来火
第5章 白龍本部襲撃作戦
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63話 松田隼人の過去ー前編ー

「終わりだぁぁぁぁぁぁぁ‼‼‼」


松田隼人のその勇ましい叫びとともに、魔神の拳を宿したパンチが黒い巨人と化したジンに直撃した。

この後、松田隼人は何とか無事に皆の下へと帰還することができたのであった。


しかし、その二年後。

とある悪魔の人間界への襲撃によって松田隼人ら一行はある異変に気づく。

すると悪魔界にホワイト国の使者がやって来ていた。隣国のスフェル王が何か大きなことを企んでいると。

松田隼人らはそのホワイト国へと向かうと、そこで見たものは最強の魔術師と関係があるであろう遺跡と雪国だった。

その雪国のことを調べている時に松田隼人らの前にスフェル国の王ゼル・フォナードが現れ、その王を利用したスフォルザントの部下であるデューラが松田隼人の悪魔の継承インヘリタンスを使って、死神デスパーソンを再びこの世に出現させたのだった。しかし、松田隼人とその仲間たちの協力により、死神デスパーソンは全滅し、デューラも倒すことができた。


人類が本当の平和を手にして8年後。

悪魔界では三代目悪魔王就任10周年として、悪魔界政府によるパレードが行われていた。

そのパレードには松田隼人らも入場していたのであった。


《ーー三代目悪魔王のスピーチは5分後の予定です。以上、悪魔城政府による放送でした》


そんな放送を聞いている松田隼人らはふと昔を思い出した。


「すごいな。つい何年か前まで小悪魔だったのに、もう立派な女王様なんだからな」

「俺が中学生の頃は肩に載っていたりしてたからな」


松田隼人とその仲間たちはそんな会話をしていた。松田隼人は昔を思い出していたのだ。悪魔と出会ったあの日からのことを。

しかし、松田隼人はふと目に焼き付けた。


俺たちとは関係ない人間がこのパレードに入場していたのだ。


俺たちが知らない人間でレアルの知り合いがいるだろうか。それは考えにくかった。

松田隼人は一人で独断的にその人間の後を尾行した。


その人間の後を尾行していくと、パレード会場とは少し離れた丘の上に辿り着いた。

その丘からは悪魔城が一望できるようになっていた。その丘の上には松田隼人が尾行していた男の他に老人と軍人のような男がいた。


「どうだ?時間はわかったか?」

「は、はい。三代目悪魔王の演説は5分後です」

「尾行はされてないだろうな」

「されて……ないと思います」


松田隼人が尾行してきた男はそう言うと、その男と話していた老人が軍人のような男に命令した。


「狙撃の準備をしろ。演説の際、三代目悪魔王が姿を見せるであろうと予測される場所全てに銃口を向けるんだ」

「了解」


軍人のような男はそう言うと、命令した老人は松田隼人が尾行してきた男を睨みつけた。


「招かれざる客がここにいるようだが、何故だろうな」


老人はそう言うと、松田隼人が尾行してきた男が突然苦しみだし、身体の内側から爆発してしまった。

その様子を見ていた松田隼人へ向け、その老人は言い放つ。


「そこにおるのだろう」

「バレたか。まぁ、お前らがやろうとしていることは大体わかった。させねぇよ!」


松田隼人はそう言うと悪魔の継承インヘリタンスで悪魔化し、その老人へと攻撃を仕掛けた。

しかし、松田隼人の身体はまるで地面に叩きつけられたように重力で押し潰され、動けなくなってしまった。


悪魔の邪眼グラヴィレイはお前だけの物だと思うな」


老人がそう言ったとき、悪魔城のパレードでは三代目悪魔王によるスピーチが始まろうとしていた。




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