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悪魔の継承3  作者: 夜海 来火
第4章 凄絶な戦いの中で
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61話 平和を望んだ英雄

北側拠点での灯城の襲撃。本部でのセツヤ率いる白鷹パーティの襲撃は黒虎連合に大きなダメージを与えた。

何よりも黒虎連合のボスであるキシラ・ホワイトがセツヤによって殺害されたことは、黒虎連合に大きな影響を与えた。



黒虎連合はその戦いの後、キシラ・ホワイトの亡骸を黒虎連合の総員で見守りながら、墓の中に埋めることにした。

キシラが率いていた黒将パーティのハビルは涙を流しながら呟いていた。


「セツヤとか言ったか……絶対、俺が殺す……!」


その姿を見ていたシンは何も言えなかった。

セツヤは友達のはずだ。だが、これ以上人を傷付け、人を殺めるのであれば、セツヤは本当に排除しなければならないのでは。とシンは心底思っていた。



キシラ・ホワイトの埋葬を終え、シンが所属する豪蓮パーティは灯城と激戦を繰り広げた北側拠点へと訪れた。

修復作業が順調に行われていて、とても活気的になっていた。

そんな北側拠点に黒虎連合の者ではない墓が一つある。灯城の墓だ。

シンは灯城の亡骸を黒虎連合の領地内に埋めたいと提案したのだ。


シンは灯城の墓の前に立ち、そっと花を添えた。


「太陽と月が重なる時、それは皆既日食だ。次の皆既日食は後7ヶ月後。7ヶ月後に、この戦いは終わるのだろうか」

「終わらせるのさ。俺たちで」


デュージルはそう答えた。デュージルの人格は灯城との戦い後、元の人格に戻っていたのだ。

豪蓮は灯城の墓を背にして再び歩き出した。7ヶ月後の戦いへ向けて。



そして背を向けたその墓には、


【敵の身で有りながらも、平和を望んだ英雄】


と記されていた。





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