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悪魔の継承3  作者: 夜海 来火
第4章 凄絶な戦いの中で
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57話 新たなる敵

シンと灯城の戦いはどんどん激しくなっていった。

シンは魔人化を、灯城はリミッター解除をしているのだから、超人レベルの戦いをしてもおかしくはない。


「お前、さっきのリケッドとかいうガキよりやるではないか!気に入った!」

「……」

「どうやら魔人化すると、意識も保てなくなるのか。白い門ホワイトゲートと同じようなものか」


灯白はそう言うと、俺は灯城から少し離れた場所に移動し答えた。


「……いや、俺は意識は失っていない。悪いな」

「まぁ、口調は勇ましくなっているがな」


灯城はそう言うと、今度はシンでもない、別の声が聞こえてきた。


「ククク、タイムアウトですよ。灯城さん。40分以内で一人で敵を制圧すれば貴方の勝ち。という賭けも、今回は私の勝ちですねぇ」

「マラフか。今、盛り上がっているとこだ。邪魔をするな」

「まぁまぁ、いいじゃないですか。今回は私も手伝いますよ。敵の増援も来たことですしね」


マラフはそう言うと、シンの近くにトルシャが駆け寄った。


「神谷、ここからはアタシも戦うわ」

「……トルシャ、お前はあのマラフって奴を頼む。灯城は俺が倒す」


するとシンは灯城へと駆け出した。そんなシンに向かって手のひらを向けるマラフだが、マラフへとトルシャが銃弾を放ったことにより、マラフはシンへの攻撃を止め、銃弾を避けた。


「目障りな女戦士ですね、いいでしょう。貴方は私が殺してあげましょう!」

「殺せるもんならね!」


トルシャはそう言うと、マラフは悪魔のような翼を羽ばたかせ、トルシャへと急降下して行った。


一方、俺は再び灯城と接近戦を交わしていた。しかし、わずかだか灯城のほうが押していた。


「どうした!もうバテたのか?」

(クソ!魔人化したとはいえ、それと代償の睡眠時間が少ない!このままではすぐに魔人化を切らしてしまう!)


そう考えたシンは灯城から少し離れた。

灯城はその距離を縮めようとはせず、シンがかかってくるのを待っているようだった。


(恐らく、魔人化のタイムリミットも残り少ない。だが、灯城のリミッター解除もそろそろ消えるだろう。どうする。残り少ない体力を一気に使って賭けに出るか。あまり体力を消耗せず奴のリミッター解除が消えるのを待つか……)

「俺のリミッター解除が消えるのを待つつもりか?なら、こちらから仕掛けよう」


灯城はそう言うと、俺へと向かって走り出した。俺はすぐに戦闘態勢に戻り、灯城を迎え撃った。


(クソ!考えている暇もねぇ!)


俺は灯城のパンチを防御すると、灯城はもう一方の手で俺の片手の手首を掴み、俺を軽く投げ飛ばした。



一方、マラフとトルシャの戦いはトルシャが不利な状況に陥っていた。

マラフは傷だらけのトルシャにこう言った。


「ククク、傷だらけですねぇ。貴方を殺すことなど簡単にできるのですが、ただ殺すのではつまらない」


するとマラフはトルシャとは全く違った方向へ向かって手のひらから光線を放った。


「貴方に仲間の死というものを見せてあげましょう」


マラフはそうニヤけながら言った。

トルシャはその光線の先にあるものを見た。

なんとそこには投げ飛ばされたシンがいたのだ。


「や、やめろ!」

「もう遅いですよ」


その光線は真っ直ぐシンへと飛んで行った。不意をつかれたトルシャにはシンを守る術は何もなかった。


光線がシンに直撃する瞬間、何処からか飛んできた斬撃波が、マラフの放った光線を切断し、光線はシンに当たらず、そのまま別の方向へ飛んで行ってしまった。


「だ、誰だ⁉︎」


マラフは斬撃波が飛んで来た方向を見てそう問いかけた。

そこには刀を構えた男が立っていた。


「遅れてすまない、トルシャ。シン」


刀を構えた男はそう言うと、シンとトルシャその男の方向に目を向けた。


(前から知っている人。だけど何か違う。)

(あんな姿見たことねぇ。だけど、間違いない)


そこに現れた刀を構えた男は、豪蓮の司令塔であるデュージルだった。

しかし、いつものデュージルとは何かが違く、別人のようだった。


灯城はデュージルを見て警戒心を持っていたようだった。


「白龍連合には昔、仲間のために戦う時には別人のような強さを見せた男がいたという。そうか……貴様が、白龍連合から黒虎連合へと逃げ出した、‘‘金刀’’か」

「その名は捨てた。俺の名はキャプテン・デュージル」


するとデュージルは金色の刀を構え、マラフと灯城へと告げた。


「俺の部下に手を出すな」












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