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悪魔の継承3  作者: 夜海 来火
第4章 凄絶な戦いの中で
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48話 タイムリミット

セツヤとキシラの戦闘の様子をモニターで見ていたガルドは、その二人の状態を見て考えていた。


(セツヤ、キシラと同じ状態になったか。だが、完全に門を開いたキシラと門をこじ開けたセツヤではタイムリミットに差があるだろう。この勝負を決めるのは、どちらのタイムリミットが先に切れるかだな……)


キシラと同じ状態になったセツヤはキシラへと向かって走り出した。その速さは先ほどのキシラとほぼ同じ速度だった。

キシラもそれに短剣を構え迎え撃つ。

すると、セツヤは剣を真上に投げ捨て拳でキシラに攻撃を仕掛けた。キシラはそのまま短剣で斬りつけようとしたが、セツヤはキシラの手首を握ると、キシラは短剣を手から放してしまった。

もう片方の短剣で斬りつけようとしたキシラだが、斬りつける前にセツヤはキシラを蹴り飛ばした。


セツヤはキシラが落とした一本の短剣を拾うと、すぐにキシラへと投げ飛ばした。

キシラは飛んで来た短剣を片手に持っている短剣で防ぎ、飛んで来た短剣を掴もうとしたが、セツヤがその部屋中に風圧弾を拡大させた突風を起こした。

その突風はキシラが掴もうとした短剣を吹き飛ばし、その短剣は部屋の壁に刺さった。

すると、先ほどセツヤが真上に投げ飛ばした剣が風に流れるようにキシラへと飛んで行った。

キシラは一本の短剣に両手を添えて飛んで来た剣をガードしようとしたが、突風に流される剣は短剣の刃を砕き、キシラの右肩を斬りつけて壁に刺さった。


キシラは壁に刺さった剣を引き抜き、セツヤは壁に刺さっていた短剣を引き抜いた。

そして両者、お互いに向かって走り出した。


セツヤは短剣を、キシラは剣で攻撃を仕掛けた。しかし、斬りつけたのはセツヤだった。


(近接戦闘を行ったことにより奴の利き手が右手ということがわかった。なら、一本だけの剣を持つのは右手になる。なら右肩を斬りつければ奴の攻撃はわずかに遅れる。この状態は痛みを感じはしないが、身体には限界があるからな。後はこのまま勝負を決め……)


セツヤはそう考えたとき、気がついた。

セツヤの白い門ホワイトゲートの状態が解けてしまっていたのだ。

気づいたというのも、全神経が戦闘に最優先される白い門ホワイトゲートの状態は思考回路も反射的なもののみになり、考えることはできないはずだからだ。


キシラの攻撃がわずかに遅いとはいえ、白い門ホワイトゲートの状態ではないセツヤでは大きな差があった。

キシラはセツヤが反応できない速さで剣を振り下ろした。


そして、その戦いに決着が訪れた。




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