表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪魔の継承3  作者: 夜海 来火
第2章 連合領地争奪戦
34/146

31話 魔人化

心の奥底に眠る戦闘力を大幅に増幅させるスイッチ。それを切ったゴルシャは新しい戦闘スタイルを身につけたリケッドでさえも圧倒的に追い詰める。

リケッドにトドメを刺そうとした瞬間、そこにシンが参戦し、リケッドは助かったのであった。

そしてゴルシャを前に、蒼いオーラの魔神を宿したシンが立ち上がる。




魔神を宿した俺を見て驚いたのか、ゴルシャは鬼のような形相でこちらを睨みつけながら考えていた。


(なんだアレは。奴自身の化身?それとも別の何かか?)



ゴルシャがそんなことを考えている途中、魔神は俺の身体に引き込まれていった。

すると俺自身が蒼いオーラを放ち、また、闘志を放っていた。



そんな俺を見てデュージルはこう言った。


「あれは、神谷の状態変化!」

「やっぱりあいつって人間なんスか⁉」


デュージルにネヴァはそう問いかけると、敵である剛迅のパサーが答えた。


「お前たちは知らないのか。アレは松田隼人が考案した状態変化、“魔人化”だ。身体の外に放つ魔神召喚サムンスを身体の内側に引き込め、魔神の力を完全にコントロールした状態だ」

「なんで神谷が魔神召喚サムンスなんかを使えるんだよ⁉」


ネヴァはそう激しく問いかけたが、誰も反応はしなかった。

デュージルは俺の姿を見て必死に考えていた。


(どこかで習得したのか?いや、松田隼人でさえも呪われし小悪魔レアルの力を引き継いでやっと発動できた技だ)



俺はゴルシャを睨みつけ、足を踏み出したその瞬間、ゴルシャを殴り飛ばした。

それと同時にデュージルはこう思った。



(神谷……君は一体……)



ゴルシャを殴り飛ばした俺だったが、ゴルシャは俺のパンチを防御していたことに気づいた。

魔人化したとはいえ、相手はフルパワーのゴルシャ。油断はできない。


魔人化した俺とスイッチを切ったゴルシャはほぼ同格のレベルといっても過言では無いだろう。



両者、足を踏み入れるとその場から一瞬にして姿を消してしまった。

速過ぎて並の視力では見ることは困難だからだ。


俺とゴルシャの拳がぶつかり合うたびに、その場から衝撃が放たれた。その二人が拳をぶつけ合うことによってできた突風が戦場に舞い上がっていた。


両者互角だと誰もが思っていたが、次の瞬間、ある異変が起き始めた。



拳と拳がぶつかり合う音が鈍くなっているのだ。これはどちらかのパンチのスピードが遅くなっていることを意味していた。


そしてその異変にリケッドが気づいたときにはゴルシャは俺によって殴り飛ばされていた。


(こいつ……‼俺よりも速く……‼)


ゴルシャは殴り飛ばされながらそう思っていた。

俺はゴルシャを右手で殴り飛ばした直前に、左手をゴルシャに向け、雷撃を放つ態勢を取っていた。



「死ね……‼」



左手に魔術を集中させた俺はそう言い、雷撃を放った。

その雷撃はゴルシャの身体よりも規模が大きく強烈なものだった。


俺が放った雷撃に直撃する寸前のゴルシャを見て、リケッドは倒れ込みながら思っていた。


(……勝った、勝ったんだ。あのゴルシャに)



『今度はお前が友達を守ってやれ!』



リケッドはふとその言葉を思い出した。少年だったあの頃、ゴルシャが俺に言ってくれた言葉。


その時、リケッドは立ち上がった。



(いや、ちげぇよ。俺が友達を守らなくてどうする。俺が友達を正さなくてどうする!)



そう考えついたリケッドの身体は勝手に動き出し、雷撃が直撃する寸前のゴルシャに殴りかかった。



そして俺が放った雷撃はゴルシャとリケッドの二人を飲み込んだ。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ