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悪魔の継承3  作者: 夜海 来火
第2章 連合領地争奪戦
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29話 新しい戦闘スタイル

北側拠点奪還のため、白龍連合に所属するパーティ剛迅に戦いを挑んだ豪蓮と糸那。

剛迅に所属する最強の戦士ゴルシャに俺と糸那の女戦士クラネが挑んだが、俺たちはゴルシャの圧倒的な力の前に敗れた。


絶体絶命のそのとき、黒虎連合の援軍がその拠点に到着する。

その援軍に所属していたゴルシャの友人であったリケッドがゴルシャに再び戦いを挑んだ。



「少しはまともになったんだろうな?」


ゴルシャはそうリケッドに問いかけた。リケッドは今までとは違った戦闘態勢を見せ答えた。


「どうですかね」

リケッドはそう答えると、ゴルシャに向かって走り出した。攻撃を仕掛ける気だ。

ゴルシャは走ってくるリケッドに対して迎え撃とうとした。


両者は正面から衝突をしようとした。ゴルシャは高速のような速さでリケッドに攻撃を仕掛けている。


するとゴルシャは正面からリケッドにパンチを放った。

リケッドはそのパンチを避けると、ゴルシャの腹にパンチを放とうとする。

しかし、ゴルシャはパンチを放った態勢からパンチを放つ前の態勢に切り替え、リケッドよりも速くパンチを放った。



リケッドの頬にそのパンチが直撃した。しかし、リケッドは怯まず、ゴルシャの腹にパンチを放ち、ゴルシャを殴り飛ばした。


飛ばされながらゴルシャは違和感を抱いた。




ゴルシャは地に着地すると、またリケッドに向かって走り出した。

リケッドはその場に立ち止まり、ゴルシャの様子を見た。


ゴルシャはリケッドの背後に高速で移動し、攻撃を仕掛けた。

リケッドはその攻撃を避け、それと同時に背後を振り向き、ゴルシャにパンチを放とうとした。

ゴルシャは隙無ゼロスペックの能力で、瞬時に態勢を整え、再び攻撃を仕掛けた。


両者のパンチは命中した。

しかし、リケッドはパンチに耐え、ゴルシャはリケッドのパンチで殴り飛ばされてしまった。


リケッドのほうが優勢だった。



(バカな‼二度も‼)


ゴルシャはそう思いながら着地し、リケッドの様子を伺った。

リケッドは前とは違った雰囲気を出していた。かなり集中している目つきだ。




リケッドとゴルシャの戦いは二人だけでなく、両軍の仲間にも影響を与えていた。


「バカな!ゴルシャが押されている!」

「まさかこんなことが!」


剛迅のメンバーはそう言っていると、央馬の隊長が剛迅のメンバーに答えた。


「もうあいつはゴルシャには負けない。なぜならあいつは、ゴルシャには無いものを持っている」



隊長がそう言うと同時に、リケッドはゴルシャに向かって走り出した。

ゴルシャもそれに反応するように走り出し、互いに向かって行った。



央馬の隊長は話を続ける。

「ゴルシャは最高速の足とパンチを駆使する剛のボクサー。それとは対象的に、リケッドの新しい戦闘スタイルは、相手の攻撃を受けつつ、それを柔軟性で攻撃をいなし、ダメージを0に近づける柔のボクサー。この戦闘スタイルがゴルシャの圧倒的なパンチをわずかなダメージに抑えている秘密だ」


するとゴルシャはリケッドの正面から高速のパンチを放った。そのパンチはリケッドの頬に直撃したが、リケッドはパンチの向きと同じように顔を動かすことで、攻撃をいなし、ダメージをほぼ0にした。


そしてリケッドはゴルシャの腹に強烈なパンチを放ち、ゴルシャを殴り飛ばした。


「柔軟性を活かした防御で相手の隙をつくり、かつてゴルシャに教わった“剛”のパンチで一撃を放つ。この戦闘スタイルを身につけたあいつはーー」



隊長はフッと微笑みながらこう言った。



「ーー誰にも負けない」




リケッドは少しも油断はしていなかった。むしろこの後の戦闘のことしか考えていなかった。


そんなリケッドにゴルシャは起き上がりながら話しかけた。


「少しはやるようになったじゃねぇか」

「アンタを倒すために身につけた戦闘スタイルだ。アンタを追い詰めて当たり前だろ」


リケッドはそう返事を返した。

ゴルシャは黙り込みながら、リケッドを睨みながら心の奥底で呟いた。


(強くなったな)



そのとき、何か空気が変わったのをリケッドは感じた。

別に何かが変わったわけではない。なにか雰囲気に違和感があるのだ。


リケッドはゴルシャに視線を向けると、そこにはさっきとはまるで違う雰囲気を出したゴルシャが立っていた。

そのゴルシャは闘争心しか伝わってこないようだった。


ゴルシャはリケッドにこう言った。



「さぁ、闘ろうぜ」





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