12話 作戦開始
作戦当日。デュージルは俺たちを集合させ、作戦を言い渡した。
「今回、黒虎連合は三つの敵地を占領する。地図上の一番北の敵地をA。一番東の敵地をB。一番南の敵地をCとすると、俺たちが占領する敵地はBだ。30分後、俺たちはこの敵地Bへ出発する。何か質問はあるか?」
「敵地へはどうやって移動するんだ?ここからではかなり距離がある」
俺はそう質問すると、デュージルは答えた。
「俺たちは馬を使って移動する。一人一頭だ」
「う、馬なんて乗ったことないぞ」
「感覚で覚えろ。お前ならできるさ」
「なんで馬なんだ?馬より車とかのほうが、敵からの攻撃も防げるんじゃ…」
「車などの乗り物だと音で見つかってしまう。なら、敵地の近くまでは馬で速やかに移動し、そこから徒歩で侵入するという作戦だ」
そして、30分後、俺たちはそれぞれ馬に乗り、敵地へと向かって出発した。
そして、俺たちは敵地付近へと到着した。
そこで馬から降り、徒歩で敵地へと近づいた。
敵地はどうやら街のようだった。
どの建物も低く建設されていて、見張り台のような建物はなかった。
俺たちは敵地へ侵入し、街の住宅街を走っていた。
「敵の数は8人と本部から聞いた。つまり敵は二グループのパーティだ。まず、そのどちらかのパーティを倒す。そしたら次にもう片方のパーティだ」
「「「了解」」」
デュージルの指示に俺たちは返事を返すと、ある声が俺たちの背後から聞こえてきた。
「ここにいたか」
「……ッ‼」
俺たちは背後を振り向くと、そこには敵パーティがいた。
敵はデュージルの得た報告通り4人。もう片方のパーティにもう4人いるのだろう。
敵パーティの男は俺たちに剣を向け、こう言う。
「黒虎連合のパーティだな。ここで消えてもらう」
すると、敵パーティの3人の男たちが俺たちにそれぞれ剣を構え、襲いかかった。
しかし、その3人の目の前をカッターブーメランが飛び、3人はその場で尻もちをついた。
そのカッターブーメランは俺の手元に飛んでくると、俺はカッターブーメランを二つの拳銃の姿に変化させ、三人の男たちに拳銃を向けた。
「武器を降ろせ。死にたくないならな」
俺は拳銃を男たちに向け、そう言った。