128話 戦争開戦
128話から世界全面戦争と約束の地で話が分岐します。
やがて分岐した話はまた一つにまとまるので、両方読んで頂くことをオススメします。
そして、月と太陽が重なり合う時は来たのだった。
「運命の時です」
それぞれ運命の鍵である石を持つ者、そしてその者の近くにいた人々は赤い光に包まれ姿を消した。
5人の運命を持つ者とその協力者が約束の地へと旅立ったのだ。
そして、それと同時に白龍連合がついにホワイト国の前にたどり着いた。
「かかれ!!」
ガルドの指示で悪魔と天使たちは無数のエネルギー波を放ち、王国を攻撃した。
しかし、そのエネルギー波は雷神一族のつくりだしていた電磁波の壁によって防がれた。
ケネスがすかさず黒虎連合に指示を出す。
「作戦通りに動け!!なんとしてもここを取られるわけにはいかん!!俺たちを信じて彼らは約束の地へ行ったのだ!勝つぞ!仲間を守るために!!」
黒虎連合は作戦通り、電磁波の壁の破壊に苦戦している天使と悪魔たちを周囲から風神一族の攻撃で襲い、黒虎連合の優勢となっていた。
しかし、何かがそこで起き戦場は大爆発を起こした。
黒虎連合の司令室にいるケネスからは何が起きたのかわからなかった。
「なんだ?どうした!」
ケネスが無線で風神一族の者に問いかけると、とても弱り切った声で無線が帰ってきた。
「まさか……聞いてない……やつら!コイツらまで……!!」
やがて大爆発によって上がった煙が吹き飛んだ。
その光景を見た黒虎連合の者たちは驚いた。
そこには奇襲部隊として駆り出されていた風神一族たちが全滅しており、白龍連合である天使と悪魔、そして大群のバーリルたちがいた。
大爆発を引き起こし、風神一族を襲ったのはこの大群のバーリルだった。
「約二千体の青年体バーリル軍団だ。この勝負我々が頂くぞ黒虎連合!!」
椅子に腰掛けているガルドはそう言いながら指で指示を出し、指一つで二千体のバーリルを操った。
二千体のバーリルは造作もなく雷神一族の電磁波の壁を破壊した。
この時点で黒虎連合の兵士たちは死を覚悟した。
白龍連合側には合計600人ほどの悪魔と天使が黒虎連合に矛先を向け、その背後には細胞を増殖して生み出された2000体のバーリルが待ち構える。そして名のある戦士たちの細胞を移植し、そのバーリル軍団を取り締める5体のリーダー格である特化バーリル。それら全てを指一つで指揮する司令塔、ガルド。
黒虎連合と白龍連合の戦力差は白龍連合が圧倒していた。




