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悪魔の継承3  作者: 夜海 来火
第7章 運命の日へと
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121話 先祖との対話

松田隼人、䋝田セツヤ、神谷シン、ジラ・バーバリタス、ユリシスが持つ運命の鍵によって約束の地へと誘われる日まで残り3ヶ月。シンは自らを鍛え上げるためキルビスの住む山の寺で松田隼人に修行をつけてもらうことに。

一方、白龍連合は松田隼人を探し出すため白騎士の一人、アルバトーラ率いる毒蛇隊が動き出し、セフェウスはセツヤをシドウはシンを探し出すため動き出した。

そしてシンは自らの出生の秘密についてキルビスに語られ、衝撃の事実を語られたシンはあまりのショックに気を失ってしまった。



気がつくとシンは草原に横たわっていた。

そよ風が吹き出すと辺りの草はサーっと音を立て揺れている。

その草原には一本だけ立派にそびえ立つ木が存在し、シンはその木陰に横たわっていたのだ。

「ここは……どこだ?」

シンは辺りを見渡す。辺りは地平線の彼方まで草原が広がっていた。


「俺の故郷は森の中にあったが、丘を登れば広々とした草原が見えたんだ」


シンの背後からある声が聞こえてきた。その声の主は白髪の少年の松田隼人に瓜二つの男だった。

「アンタは……誰だ?」

「俺の名はレンっていうんだ。ここはお前の中に存在する精神世界だ。この世界には今、俺とお前しかいない」

「なんで俺の精神世界にお前が現れたんだ?お前は何者なんだ?」

「……そうだな、隠さずに言おう。俺は松田隼人の前世であり、神谷シンは俺の数少ない子孫だ」

「最強の魔術師……!!」

「俺のことは知っているようだな。現代の状況なら悪魔の継承インヘリタンスを通じて見ていたよ。そして、セツヤのことも」

「セツヤにもこうやって会ったのか!?」

「いや、まだ会っていない。セツヤはまだ自分が俺の子孫だということを知らないんだ」

「なら、俺がセツヤに話す!最強の魔術師の子孫が同世代に二人いたら、必ずその二人が戦い合うなんて限らないだろ!セツヤは今白龍連合を抜けている!二人で協力すれば白龍連合を倒せるはずだ!」

「……いや、そう簡単に行かないだろう。俺もセツヤに会おうと思ったが、今のセツヤは君の腹違いの兄弟ではあっても、全く似つかない邪悪そのものだ。あの邪悪なセツヤの精神世界に辿り着くにはとても難しい」

「……じゃあ俺もセツヤの精神世界ってとこまで連れて行けるか?俺があなたの子孫だから、あなたは俺の精神世界に行けたんだろ?同じ血が通ってる俺とあなたがセツヤの精神世界に行けることもできるはずだ」

レンはシンの熱意を受け止め話し出した。

「お前は今、精神がそのまま形となっている状態だ。この状態で致命傷を負えば二度と現実に目覚めなくなる。それを覚悟して来るんだ」

「わかった。頼む」

するとレンはシンの肩に手を添えると、二人はシンの精神世界から姿を消し、セツヤの精神世界へと飛び去った。



その頃、白龍連合の会議を終えたアルバトーラは自らのアジトへ帰還すると、そこに一人の毒蛇隊の男が待機していた。

「報告します!毒蛇隊C班が松田隼人の居場所及び神谷シンの居場所を突き止めました!」

「なんだと!?」

アルバトーラはそう報告を受けるとジワジワと笑みを浮かべた。

「ここでアタシが松田隼人と神谷シンを葬ればボーナスは間違いなしだ!ククク!アタシってほんとツイてるわぁ〜。よくやったぞ、毒蛇隊。後でご褒美をくれてやろう」

アルバトーラはそう言うと、戦闘準備を済ませ毒蛇隊の男に命令する。


「アタシに松田隼人の居場所を案内しな!ついに見つけたぞ松田隼人!アンタは必ず殺してやるわ!」


二人の居場所を突き止めたアルバトーラが動き出す!



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