~君と私が見た夢~
中学三年生の先輩
とてもかっこよくて人気者だ
まだ私が部活に入りたての時…
体育館の入り口に複数の男子と話していた先輩
少し気まずい雰囲気
そのまま通り過ぎ去ろうとした
「可愛いね」
不意に聞こえた声
それが先輩
バドミントンラケットを持ちながら笑いながらそう言った
この先輩絶対たらしだろうな…
なんて思ってた
しばらくしてシングルスの試合を女の先輩とやった
結果負けてしまった
あと少しだったんだけどスマッシュ決められたらもうね…(笑)
一人悔しさにイライラしていた
悔しくて、悔しくて仕方がない
そんなとき、先輩が
「打ち合いしようか」
優しく声をかけてくれた
慰めじゃなく、ただ単純にそう言ってくれたんだと思う
もうその時から私は恋をしていた
その先輩に…
密かに思ってた
打ち合いが終わり、最後に
「頑張れよ」
一言呟き去って行った
引退の時
告白しようと考えていた私
でもなかなか出来なくてそのまま引退
後悔だけが残る
暑い夏
蝉が鳴く
あの日だけはなぜか暑さを感じなかった
月日がたち、私が三年生になった
学校見学に友達と行った
もちろんその大好きな先輩がいる高校に…
部活見学の時、弓道部に先輩を発見
変わらない笑顔で
「久しぶり」
そう言ってくれた
相変わらずいろんな人に囲まれてやっぱ愛されてるんだな…
なんて思った
少し妬いてたのかもしれない
まだ好きだよ
まだね…
いつか会う日があったら伝えたい
「好きだよ」
って…
いつかまた会う日まで
消えない気持ちをしまっとく
必ず伝えてみせる
この気持ち…
この話はノンフェクションです