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-プロローグ-

私立葉山学園(はやまがくえん)に入学してもう1年が過ぎた。


中学でのあの忌まわしい過去も忘れるくらい俺は充実した生活を送っていた。ただ一つを除いては…


「ふぅ~。これで入学式の準備も終わりか…」


俺は生徒会副会長をやっている。生徒会長ほど目立たず、ほとんどの仕事が生徒会長のサポートと雑用。


生徒会長とは仲がいいし、それにあまり人の来ない生徒会室が好きだった。


コンコン!


「はい!!」


「よっ!副会長おつかれさん」


生徒会室に入ってきたのは俺の兄貴でこの高校の教師の桜川慎哉(さくらかわしんや)である。

ちなみに生徒会の顧問でもある。


「なんの用だよ。」


「冷たいなぁ…。せっかく妹の優紀(ゆうき)の頑張りを見に来たっていうのにー…。」


「…!!」


幸い今日は春休みで生徒会役員も俺を除いては誰も来ていない。


「はぁ~。もぅ、お兄ちゃん!学校でこの話はダメっていったじゃん!」


「はは!!ごめんごめん。たまには学校でも女の子扱いしてやりたくなってな。」


実は…私、桜川優紀(さくらかわゆうき)は女であるにも関わらず男としてこの学校にいる。


このことを知っているのは兄の慎哉とお父さんのお兄さんにあたるこの学校の理事長だけである。


あたしは、中学時代クラスのリーダー格の女子が好きだった男子と仲がいいという理由だけで女子からいじめられ殺されかけた。


明るかった性格も変わり女子恐怖症になってしまった。


そんなあたしを近くで守れなかったといってお兄ちゃんは自分のいる高校に男として入学しないかと誘ってくれた。


理事長も事情を説明したらあっさりOKしてくれて今あたしはここにいる。


「1年はうまく過ごしたみたいだな。成績は優秀だし、生徒会副会長としても先生の評判もいいぞ!」


クラスでは、ほとんど本を読んでて女子とは関わりがないし周りからも副会長は真面目すぎでつまらないっていわれるくらいだし…


目立ちたくないあたしにとってはこれくらいでいいんだけどね。


でも、生徒会長で同じクラスの智(とも)とは話も合うし仲がいい。


それに、女としてここに入れてたら付き合いたいくらいかっこいい!!


たぶん、あたしは智の事が好き…


「…き、おい!」


「えっ!?なに?」


「俺の話聞いてたか?」


「…ごめーん。聞いてなかった。」


「ったく。始業式の日、お前のクラスに転入生が来るから。先生たちの推薦でお前にしばらく面倒を見てもらいたいらしいんだが…」


「ん~。いいけどなんか問題あるの?」


「それが、女の子なんだよ。女の子なら女子に面倒見させればいいんだろうけど…この学校広いしいろいろ教えるには生徒会長より副会長のお前にって!真面目さで言ったらお前の方が先生の評判いいからな!…でも!女子と関わりたくなかったら断ってもいいんだぞ。」


中学でのことが頭をよぎった。


でも、あれから結構たったし今は近くにお兄ちゃんもいるしあたしはこの話を受けることにした。


「そろそろ乗り越えなきゃいけない頃だと思ってたし、あたしやるよ!お兄ちゃん。でも、辛くなったら相談乗ってね!」


「当たり前だろ!かわいい妹のためだ。それじゃぁ、おまえの担任に伝えておくから。それから、今日の晩ご飯カレーでよろしく!」


「もう。本当の目的はそっちなんじゃん!!」


まったくお兄ちゃんのカレー好きにはあきれる。


さっさとあたしは残りの仕事を片付けてカレーの材料を買って帰宅した。


この会話を聞かれてるとも知らずに。


「ふ~ん。面白いこと聞いちゃった。これから楽しくなりそう。」


今回、初めて執筆したので読みにくいところなどもあると思いますが、最後まで読んでいただけたら嬉しいです。

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