6.未来のスーパーは当たり前に近未来的だった
スーパーについた。
入り口まで個人用の自立型電灯に照らされながら着いたそこは、24時間完全無人営業の超巨大スーパーだった。
地上3階地下7階建てのスーパーは、地上が販売エリア、地下は生産エリアだそうで、水耕栽培が出来る野菜や果物等の生鮮食料品はほぼ自家栽培、ミニマルに生態系が完結するタイプの魚や畜肉製品も同じスーパー内で生産されているということだった。
「ほんとはねー、家庭窓口端末使ったっていいんだけど、自分の足で動くのが宝探しみたいで楽しいじゃない?」
どうやら個人の家庭から注文してすぐに配送してくれるサービスもあるらしい。多少料金に上乗せされるらしいが、便利さにはかなわないのだろう、わざわざここまで来る人は少ないらしく、スーパーに人影はほぼ無かった。
入ってすぐのところで手に入れた小さなカードを、商品棚の欲しいもののところでスキャンして、商品を取る。同じく手に入れた自動カートに商品を入れ、レジまで進む。
基本的にはこれでいいらしいが、たまに陳列棚に商品がない場合もあるらしい。
その場合は、生産エリアに在庫があれば、カードをスキャンしておくとレジにたどり着くまでにレジの近くのスペースに準備されるので、それをピックアップしつつレジで精算、という流れだそうだ。
今日の目的のものは米だけのはずだが、寄り道をしがちなリツにつられてあちらこちらと棚を見ているうちに、俺が好きだった菓子を見つけてしまいうっかりカートに入れていたり、美味しかったからという理由でまた鮭を買ったり、じゃあ魚だけじゃなくて肉も買うぞと鶏肉を見つけてゲットしたり、付け合わせにこんな野菜どうだと生鮮エリアを巡ったり、そんなこんなでカートがいっぱいになるくらい買い物をしてしまったのだった。
レジで、カードを端末にかざし、台にカートをまるごと置くと、ベルトコンベアが動いて中身とカードの整合性を確認した後、精算に移る。手首に入れ込んであるICチップを端末で読み取っておしまいだ。
「これ、持ち帰るの大変かもじゃないか?」
「……さすがに買いすぎたわね」
ただでさえ比較的重い米に加え、あれもこれもと買い漁った結果、二人で持つにも大変そうな山が出来上がってしまったのだった。
配送サービスもあるらしいが、レンタルドローンがあるらしいのでそれを使う。
数百円ほどの定額を払うと袋であれば6つまで、箱であれば2つまで持てるドローンが使用者に追随して荷物を持ってくれるらしい。
なるほど、便利だ。
「米は、俺が持てばいいか」
いくら6つまで持てるのだとしても、重さで他とのバランスが傾いてしまいそうなので、米袋だけは自分で持つことにした。




