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『血統魔法』について調べます。

一週間ぶりの更新です。作者の限界社畜です。

活動報告にも書きましたが、緊急事態宣言があけた途端に出張が入りまったく書くことが出来ませんでした。

待っていてくださった皆様、大変申し訳ございませんでした。

コンコン、と部屋の扉をたたく音がする。


ちょうど、<クラス皆でこの世界を生きていく>。について記憶のある限り紙に書き起こし終わったころに俺の部屋の扉を叩かれた。


「誰だ?」


「タグオルでございます。お目覚めしてまだそれ程経過しておりおませんが申し訳ございません。。当主様がヨワテレ様をお呼びでございます。」


「分かった。すぐに行くと伝えてくれ。」


「かしこまりました。なるべく早くお越し下さいますよう。」


当主であり、ヨワテレの父親に当たるゴライアス・クレセンが呼んでいるとタグオルが伝えに来たようだが、理由は祝福の内容についてだろう。


貴族の家によっては祝福の内容次第で廃嫡にしたり、処刑したりする家もあると聞く。貴族は優れているものであると信じてやまない者達にとって貴族で生まれたからには低ステータスであることはありえない、低ステータスのものは貴族ではないと決めつけるらしい。


クレセン家が、ゴライアスがそういうタイプの貴族かどうかは分からないが神器を授かっている以上追放されたり廃嫡されることはないだろう。原作でもヨワテレはクレセン家を名乗っていたのでほぼ無いと思うが一応警戒しておく。


そうこう考えている内にゴライアスの書斎の前につく。


軽くノックし「ヨワテレです。」といい返事を待つ。


十秒ほどの沈黙のあと小さく「...入れ」と聞こえた。


「失礼します。お呼びですか父上?」


「来たか、話は先日の祝福についてだ。二日ほど気を失っていたようだが体に異常はないか?」


「はい、現在が何も問題はありませんよ。」


「そうか。一応現時点では時期当主だからな。何かあっては面倒だ。」


子を心配する親のようでもあり、子を道具としてしか見ていない貴族のようでもある。なんとも読めない男である。


「そうですね。無事に祝福を受けれました。神器も授かることが出来ました。」


「ふん。神器か。それはいい。性能については把握したのか?」


「ええ、大体は理解しました。ある程度練習は必要かと思いますが使い方も考えています。」


俺はステータスと神器について多少隠しながらではあるがゴライアスに話す。


「悪くない神器だ。とりあえず良くやったと褒めてやる。ステータスも同年代の者に比べたら優れている。」


「ありがとうございます。ほかの者のステータスについて何も知らなったので弱いのは強いのか判断に困ってました。」


「H16 A13 B11 M19 S15がお前と同年代の平均的なステータスだ。20越えが一つでもあれば平民としては良いと言われている。貴族は三つあれば優秀。30越えがあるお前は一つ抜きんでたものだろう。一侯爵家当主としても、一人の父親としても安心だ。」


そういって笑ったゴライアスには貴族のような冷たさや傲慢さも見えたが、その瞳の奥に子を思い心配し見守っているような優しい父親の面も見えた。俺は人間として、貴族としても良い印象ゴライアスから受けた。なぜ、こんな人間から原作のヨワテレのような人間が生まれるのか理解が出来ない。


「それはよかったです。クレセン家時期当主として相応しいものであるのなら嬉しく思います。」


「十分だ。お前が時期当主になることについて誰も異論は言わんだろう。用は済んだ。下がっていいぞ。」


「その前に一つ、『血統魔法』について何か教えてくれません?まったく分からないんですけど。」


血統とあるように血によって受け継がれているものだと思うし、ヨワテレの父親にあたり両親共に純貴族であるゴライアスならば何か知っていると信じ尋ねてみる。するとゴライアスは少し困った表情をしながら答える。


「『血統魔法』について知られてることは少なく、私もあまり詳しくは知らん。各貴族の家に伝わる秘伝の魔法と言われている。『血統魔法』を持つものは年々減少しているのが現状だ。学者達は貴族の血が薄まっている、もしくは穢れ始めているなど言っているがな。」


「クレセン家、もしくは母上の実家のマシャルト家に伝わっている『血統魔法』については何か分かりませんか?なんでもいいので情報が欲しいのですが。」


ヨワテレの母親にあたるアスナ・クレセン。実家は伯爵の地位を持つマシャルト家でゴライアスのもとに嫁いできた。


「ふむ。いいだろう。私の知っている範囲ならば教えてやろう。クレセン家は情報を視る力。マシャルト家は重さを操る力だと言い伝えられている。クレセン家の『血統魔法』であれば目に魔力を集めることで知りたいと思う情報を視ることが出来ると代々伝えられている。マシャルト家の『血統魔法』であれば指定した物の重さを魔力を流すことで自由に変えることが出来ると聞いている。マシャルト家の『血統魔法』についてはアスナに聞くと言い。」


両家の『血統魔法』を簡単に言えば鑑定と重量変化だろう。ただ才能の中に『鑑定』というものがあるため、恐らくは上位のものになるとは思うが正直パッとしない魔法だと思う。確かに情報を得ることはできるという点では有用性があると言えるが、力を示すことでその存在を認めらる貴族の世界では微妙だろう。また、物の重さを変えることが出来るのは物流の面では役立つだろうが、同じく貴族の世界では微妙だろう。


「貴族の世界では微妙だろうとか思っているようだが、『血統魔法』は受け継いだ時点で貴族として認められるから安心しろ。受け継いだ時点で血が薄まっていること、血が穢れているということを否定するからな。」


心を読まれたかと一瞬思うが、少し考えれば分かることなのだろう。ゴライアスもまた先代から伝えられた時に考えたのだろう。


「安心しましたよ。とりあえずお尋ねしたいことはもうありませんので、これで失礼します。」


「分かった。『血統魔法』について何か分かり次第タグオルを通じて伝えよう。」


「ありがとうございます。自分でも調べてみます。私も適宜報告するつもりです。」


俺はそう言い、軽く頭を下げゴライアスの書斎を後にする。



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