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愚か者共は驚愕して恐怖する いち

阿呆騎士と魔法師長編、畳みます。

「ハリェス嬢、新しい勇者殿の魔術指ど」

「お断りします」

「え、いや、しか」

「お断りします」


 聞けば、新しい勇者さま、魔術指導そっちのけで剣に炎とか水とか氷とか纏わせて遊んでるそうじゃないですか。そんな人に教える魔術なんてないわ、バカらし。



 どうも。前勇者さま、今魔術使いさまの指導を無事終えて、魔術師長のお仕事の補佐を半分放棄してるレンさんです。


 師長にはきちんとお仕事してもらわないとなので、半分でちょうどいいのだ。


 新勇者さまも日本の高校生男子らしいけど、前勇者さまと違ってイキってる人の模様。俺チート! とかやってるの遠くから見たことあるけど、あれは現実が見えてないんじゃないかと予想。


 ここは、実際に死の危険もある異世界なんだけどねー。


 しかも、チャラチャラと可愛い侍女さんやら女官さんをナンパしてたのまで見たらドン引きもするだろうそうだろう。


 そんなわけで、新勇者さまとの接点はいらん。以上お断り一択のみ。



「ハリェス嬢、魔王討伐の人員が決定したんだが、知ってるだろうか」

「魔王討伐という大義の割に、人数少ないっていう希望者皆無だったアレですか」

「詳しいな」


 むしろ情報なしで、よくこの腹黒王宮の中を生き残ってるよね、この人。


「で、なんだが」

「お断りします」

「まだなにも言ってないが?」

「お断りします」

「違う話かもしれないだろう?」

「違うんですか?」

「・・・・・・いや、そ」

「お断りします」


 嫌な予感しかしないもの。



 勇者一行が出発するまで、警戒を怠らないよう(主に琥珀が)注意していた私達だったけど、敵は身近にいたよね。


「ハリェス嬢! 結婚してください!!」

「お断りします」

「そうか! 良かっ、た?」

「良かったですね。私も良かったです。貴方と結婚なんてしたくないし」


 師長室の中、まさか結界に隠されてるとは思ってなかったよね。・・・・・・師長アトデオボエテロヨ。


 結界から飛び出した阿呆騎士さんは、私を捕まえようとして琥珀に弾かれた。壁にぶつかった反動で戻ってきてのあのセリフ。頑丈なんだなー。


「だから言っただろう」

「そんなはずはない! 聞き間違えたのだろう!? ハリェス嬢!」

「お断りします」

「ハリェス嬢!?」

「お断りします」


 フーッと威嚇する琥珀は、今は虎サイズ。モフりたいが、今じゃないなー。


「私は魔王討伐に行く! だから無事帰ってこられたら結婚してください!!」

「お断りします」


 なにその死亡フラグ。てか、いい加減にしろや愚か者共が。


 空間に魔力を放つ。気をつけの姿勢で固まる愚か者共。


「な、なぜ私まで」

「同罪でしょう? コレを引き入れたんだから」

「「ひっ・・・・・・」」


 さぁて、覚悟はよろしいか、愚か者共よ。



なんでレンさんに好かれてるとか勘違いできるのか・・・・・・謎。

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― 新着の感想 ―
[一言] なぜかって?そりゃ電波とナルシストにはOHANASHIしても無意味だからに決まってるじゃない。 むしろ話が通じたらそれは最早電波でもナルシストでもない。
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