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モテる幼なじみ達をもった私の苦労 ねくすと!  作者: 桜月
いち。

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064 始まるための終わり いち

いち。ラストスパート始まります。

 王宮。大広間は国内外の王族や貴族で埋め尽くされていた。


 先程、正式に立太子の式典も終わり、国王夫妻と王太子殿下とその婚約者が入場した所だ。


 殿下の視線がセレイア母さまに速攻でロックされたのは笑った。まだ諦めてないんかい。まぁ、アストはお留守番だし、子供いる母には見えないまだまだ美少女だもんな、母さま。


 どうも。人混み嫌い、早くお家に帰りたいレンさん、もうすぐ17歳です。



 婚約者の王女殿下は、儚げな印象だけど、瞳の力強さはさすが王族だと思った。殿下を支えてくれそうだ。てか、後ろから蹴り飛ばして尻に敷いてやってくれ。


 セレイア母さまを筆頭とした私達は、王女殿下のお友達として社交界を支えて行くことになった。


 側妃候補はそのまま、恋人がいるご令嬢に上がってもらう。3年後には降嫁される予定。その間に、お世継ぎ誕生が最短ルートだ。これは王女殿下も納得済とのこと。


 イディアさまもケリィゼさまも、婚約者と参加してる。仲はよろしいそうなので、問題ないだろう。ただ、イディアさまの婚約者がうちのシスコン兄なのが解せないくらいで。はい、ほんとにいつの間に?


 イディアさま曰く「話してみたら気が合いましたの」だそうで。いやイディアさまがいいならかまわないんですけどね? 大丈夫なのか、と。


 あの姉さま至上主義なシスコンが、普通の家庭を築けるんだろうか。まぁ、セレイア母さまの兄達よりはマシかもしれないけど。


 姉さまの隣には赤いタイをしたラストルがいる。昔とは比べようがない程頼もしい成長をしたラストルは、バレバレだけど姉さまが好きだ。


 姉さまも憎からず想ってるのがわかるから、周りは見守る態勢。あの父でさえ、まだかまだかとソワソワしてる。


 あと、忘れられた弟は、宰相さまの所でそれなりな成長を遂げ、正式に兄の弟として養子になった。うちでは血の繋がりがないからね。兄の補佐になり貴族として暮らすことになる。今度こそ間違わずに生きて欲しい。


 トールは、今日も私の髪を完璧に編み上げた。ほんとに手先が器用なんだよね。エスコートもさり気ない。隣が私で申し訳ないが、そこは頑張ってくれ。


 次々と祝福を受ける王太子夫妻はまだまだ忙しそうだ。家は伯爵家なので、合間にすっとお祝いを言って抜ける程度でいい。


 父にぴたりと寄り添う母さま目当てで、うちに挨拶にくる愚か者もいるけど、母さま自身から返り討ちにあってる。


「わたくしの旦那様以上の方はおりませんわよ?」


 惚気かよ! 惚気だよ!



 バターン! とざわめきを静める勢いで扉が空いたのはその時。


「間に合ったぁ!?」


 ピンクベージュの髪にピンクのドレス。髪飾りもピンクな、上から下まで真っピンクの女性が入り口に立っていた。


 なんだか嫌な予感到来である。





くるーきっとくるー(笑)

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― 新着の感想 ―
[一言] 嫌な予感程良く当たる レンちゃん、カンバ❢
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