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053 領地は怪しさと共に いち

唐突に領地編入ります。

 7歳になった。家だけでパーティーをしようとしたら、セレイアさま一家が乱入した。楽しかった。


 どうも。将来設計がことごとくズレていくレンさん、7歳です。


 なぜかって? 話すと長いよ?

 宰相さま経由で、誕生日プレゼントにと王妃殿下から頂いたのは、領地だった。


 うん、違うな。正確には爵位だ。領地はそれの付属。もともとは第2王子の件での慰謝料だったみたいなんだけど、更なるやらかしにそれどころじゃなかったし。


 私は7歳にしてハリェス女男爵になったのだ。ちなみに父は宰相さま直属の部下になって成果をあげたってことで伯爵になった。なんか宰相さまに囲われていく気がしないわけでもないが、まぁ、セレイアさまに仕えることにした以上これでいいのかもしれない。


 浮いた子爵位を姉さまに継いでもらうことにして、姉さまの持つ男爵位は、もし更生できたなら弟にってことになった。


 大分物事が分かってきてるらしいけどね、弟。それでもまだまだだし、先の話なので本人には伝えていない。


 姉さま曰く、その話をして阿呆に逆戻りしたらどうするの? と。ですよねー。



 そんなわけで、父監視の元男爵領の視察に来たのさ。将来の勉強にと姉さまも一緒。やだこれ家族旅行?


 男爵領は元々の子爵領からも近く、新しく貰った伯爵家の領地の隣だった。作為が見えないわけないな。


 なにかあるなとは思ってたけどさー。


「まさかこれ程とはねー」


 思わず呟いた私悪くない。


 事前に調べた結果よりも酷い現実が目の前にあれば、誰だってそう思うよ。


 荒れ果てた土地に無気力な領民。やせ細った人々から生気が抜け落ちてくのが見えるようだ。なにより子供たちに元気がない。ぐったりと力なく座り込む小さな身体からは、息すら聞こえなくなりそうだ。


「これはそうそうになんとかしないといけないわね」

「はい、姉さま」


 比較的まともだった領主館に領民を集めてもらう。住民票を作るための聞き取りその他は父の部下さんに任せる。


 持ち込んだ食料で、大鍋にスープを作る。鍋ふたつで足りるかな。栄養不足だろうし、いきなりの固形物はきつかろうとやさいを細かく刻んでよく煮込む。薄味にして領民に配ってもらう。


 あ、料理はミーリヤさんがほとんどで私は鍋かき混ぜてました。てへ。


 炊き出しでお腹いっぱいになった子供たちがうとうとし始めたので、ふかふかの絨毯が敷かれてる大広間にシーツをひろげてもらい、クッションと枕を大量投入。雑魚寝も致し方無しとしてほしい、今日は。


 今は、ただ満腹のまま睡魔に身を委ねてほしいから。




 父達、大人組が調べてきた結果は、次の日書斎での会議の議題になった。


「宝石が採れた鉱山が落盤で閉鎖で若者が消えて名産品がなくなっての貧乏」


 って、なにそれ。



なんか忘れてると思ったら、トールとラストル忘れてました。……次回!

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