high-five48ex.《6人姉妹》
《high-five02関連》
「あの……15時頃……私です」
輪の外から遠慮がちに多賀冬海が手を挙げた。
『6人姉妹だ~!』
全員でハイタッチを交わす。
目を爛々と輝かせ、長島依子が尋ねる。
「どうして着てこなかったの?」
にっこり笑って西津悠。
「二高のセーラー服もカワイイよね」
スマホで撮影しながら沼尾柚亜。
「制服フェチだったりして」
落ち着いた様子で根岸桜芽。
「6人揃えば壮観だよ」
無邪気にポルトガル語を叫ぶ野村寿里。
「コスプレイエスタオッチモ!」
『……野村、さん。何って?』
5人の勢いに圧倒されながら、多賀が長島の問いに答える。
「もしもの時は着替えるつもりだったけど……」
「じゃあ、持っているんだ!」
「着替えて、着替えて!」
「記念写真撮ろうよ」
「最初で最後だよ!」
「コスプレイボニータ」
『……野村さん。何って?』
手提げカバンから制服を取り出す多賀が尋ねる。
「それよりどうして役割分担したの?」
『役割分担?』
「どういう事かしら?」
「だって、眼鏡有り・無し、自律、消失ちゃん、他人格ちゃんに、
見事に分かれている」
「良く分からないけれど?」
「多分、偶然だよ!」
「私は4人も仲間がいたから、
嬉しくなって着替えたの!」
『野村さん、日本語しゃべった!』
「私ね、ヒウ・ヂュ・ジャネイル……。
えっと、リオデジャネイロで育ったんだよ」
「リオデジャネイロって外国だ!」
「じゃあ、英語ペラペラなんだ!」
「リオデジャネイロってアメリカ?」
「たしか、南米だよね?」
「ブラズィウだよ! 日系人もいっぱいいるよ!」
「ブラズィウ? ブラジルだ!」
「じゃあ、ブラジル語ペラペラなんだ!」
「ブラジル語ってあったかな?」
「南米はスペイン語じゃない?」
「ポルトゲ……、ポルトガル語だよ!」
「ポルトガル語なの!」
「ブラジル語じゃないんだ!」
「ポルトガルって、確かヨーロッパだよね?」
「昔はポルトガルの植民地だったんだよね」
「ブラズィウは、南米でも一番大きいんだよ!」
ようやく多賀が口を挟む。
「来年オリンピックだよね」
「ワールドカップは去年だったよ!」
「そ~なんだ!」
「野村さんって日本人だよね?」
「カリオ~カだよ、国籍は日本!」
「カリオカって?」
「リオデジャネイロ出身者って意味だよ」
「じゃあ、愛称はカリオカにする?」
「リオの方が呼びやすいよ!」
「そっちの方が可愛らしい!」
「じゃあ、野村さんは『リオ』で決まり!」
「?……リオじゃないよ、ジュリだよ」
「いいから、いいから」
「冬海姉さん、早く着替えて!」
「ねえ、ねえ、みんなでLINE交換しよう!」
「さっきの人ってポルトガル語分かるのかな?」
「多分。前に会った事あるよ!」
やがて長島・西津・沼尾・根岸・野村・多賀の6人が、
コスプレ制服で記念撮影。




